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【F1第12戦無線レビュー(2)】ガスリーの走りにチームも称賛「本当に素晴らしかった。今夜は飲もうぜ」
2020年10月30日
F1第12戦ポルトガルGPはメルセデスがワンツーを達成。そして2020年シーズン好調な走りを見せているピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)は5位入賞。フェラーリ勢はシャルル・ルクレールが4位に入ったもののセバスチャン・ベッテルは苦戦から抜け出せなかった。ポルトガルGPの決勝レースを無線とともに振り返る。
ーーーーーーーーーーーーーー?
ピットストップを終えた上位4台はルイス・ハミルトン(メルセデス)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)。4台とも、その後も同じポジションでレースが進めていったのに対して、5番手以下は激しいポジション争いが繰り広げられていた。45周目にダニエル・リカルド(ルノー)を1コーナーでオーバーテイクしたピエール・ガスリー(アルファタウリ)が思わず、叫ぶ。
ガスリー:イエス、ボーイズ!!
アルファタウリ:いい仕事を……(と言い始めたところでガスリーが割り込んでくる)
ガスリー:レッツ・ゴー
その後、ガスリーの目の前にはセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が近づいてくる。
アルファタウリ:行け、彼はいま苦しんでいる
63周目のホームストレートでペレスのスリップストリームに入ったガスリーは直後の1コーナーに向かって追い抜きを試みたが、ペレスがブロックする形で進路を変えて防御する。すると、ガスリーが叫ぶ。
ガスリー:こいつ……!
アルファタウリ:わかってる、わかってる。サインツが直後に迫っているから、気をつけろ
ガスリー:もう少しでやられるところだった
そして、翌周64周目にペレスのオーバーテイクに成功する。
ガスリー:今度はアウトから行ったぜ
随所に激しいバトルが見られた24年ぶりのポルトガルGP。そのレースを結果的にポール・トゥ・ウィンで制したのはハミルトンだったが、ハミルトンもまたレース中に右ふくらはぎがつるというアクシデントに襲われ、ひどくならないようにストレートで頻繁にアクセルを緩めながらの優勝だった。通算92勝目を挙げたハミルトンは、ミハエル・シューマッハが持つ最多優勝回数記録を抜いて単独でトップに立った。
メルセデス:やったな、ルイス。なんていう走りだ。君はいま歴史に新たな1ページを記したよ。よくやった。なんていう素晴らしいレースだ。本当にすごかったよ
するとトト・ウォルフ代表が無線に入ってきて、こう語りかける。
トト:ルイス、92だ、92だよ
ハミルトン:みんなのおかげだよ、こちらこそ、本当にありがとう。僕を信頼し、努力し続けたチームを僕は誇りに思っている
メルセデス:僕らも君と仕事ができて光栄だ。本当にありがとう
第5戦70周年記念GP以来の4位を獲得したシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、自身の結果に満足しつつも、チェッカーフラッグ後、なぜかチームメイトのセバスチャン・ベッテルの結果を気にしていた。
フェラーリ:P4、P4
ルクレール:みんなおめでとう。P4か、それは良かった。セブはP10って見えたけど、違った??
フェラーリ:そうだ、セバスチャンはP10だ
ルクレール:それはナイスだね
フェラーリ:全体の順位はハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、そして君が4位で、以下、ガスリー、サインツ、ペレス、オコン、そしてリカルドだ。
レース後、通常レースエンジニアはトップ10のドライバーをトップから順に知らせる。すでにベッテルは10位ということを伝えているから、ルクレールのレースエンジニアはトップ10のドライバーのうち9位までしか伝えなかった。そこにベッテルの名前がなかったから、ルクレールはもう一度、聞き返す。
ルクレール:ごめん、もう1度言って
フェラーリ:ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、そして4位の君、5位はガスリーで、6位サインツ、7位ペレス、そのあとはオコン、リカルド、セバスチャンだ。
■お互いを称えあうガスリーとアルファタウリの信頼関係
レースエンジニアがトップ10ドライバーの名前を伝えるが慣例であり、通常はチームメイトの順位を尋ねることはない。つまり、ルクレールのベッテルのレース順位を尋ねる無線というのは異例だ。しかも、これが初めてではない。第8戦イタリアGPでもルクレールはベッテルの順位を気にしていた。
ルクレール:トップ10を教えて。
フェラーリ:フェルスタッペン、ハミルトン、ボッタス、そして君だ。P4だ。それからアルボン、ストロール、ヒュルケンベルグ、オコン、ノリス、そしてクビアトだ。
ルクレール:OK。で、セブは?
フェラーリ:セバスチャンはP12だ。
ちなみにレース後のベッテルの無線はこうだった。
ベッテル:とにかく、1周目から全然グリップがなくて、大変なレースだった。でも、全力は尽くしたよ
ルクレールに次ぐ5位でフィニッシュしたガスリーはちょっとした優勝した気分。
アルファタウリ:ファンタスティックだったよ。ピエール、本当に素晴らしかった。今日の君の走りは称賛するに値する
ガスリー:それはみんなも同じだよ。最高の仕事をしてくれた。よくやってくれた。おかげでレースは最高に楽しめた。
アルファタウリ:そうだ……
ガスリー:マシンが準備できたから、僕はレースを戦うことができた。また次もがんばろうぜ
アルファタウリ:1ラップダウンだったけど、今夜は飲もうぜ、おごるから
ガスリー:いいね、じゃ、おごってもらうよ。いずれにしても、素晴らしい仕事をしてくれた、グラッツェ・ア・トゥッティ(イタリア語で「みんなありがとう」)。これからも一緒に戦おう。一緒に
アルファタウリ:もちろん
なお、ランス・ストロール(レーシングポイント)と接触したランド・ノリス(マクラーレン)は、チェッカーフラッグ後、無線でそのときに吐いた暴言を謝罪していた。
ノリス:僕がレース中にランスに言ったコメントについて謝りたい。あのような言葉を言うべきではなかった。あの時、僕はとてもイライラしていたんだ。でも、みんなはよくやってくれた、ありがとう
マクラーレン:わかっている。その件は問題ない
(Masahiro Owari)
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4/18(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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4/20(日) | 決勝 | 26:00〜 |


1位 | ランド・ノリス | 77 |
2位 | オスカー・ピアストリ | 74 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 69 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
5位 | シャルル・ルクレール | 32 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 25 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 151 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 93 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 71 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 57 |
5位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
6位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

