F速

  • 会員登録
  • ログイン

【F1第7戦無線レビュー】「そんなの初めて聞いたよ」ハミルトン攻略をめぐり、ボッタスとチーム間で誤解

2020年9月1日

 F1第7戦ベルギーGPは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝し、2位にチームメートのバルテリ・ボッタスが入り、メルセデスが今季2度目、シュタイアーマルクGP以来のワンツーフィニッシュを飾った。


 メルセデスの完勝に終わったレースだったが、序盤に交わされたボッタスとチーム側の少し不思議な無線でのやりとりがあったため、チェッカーフラッグが振られた直後のボッタスは、どこか釈然としない様子だった。


 問題となった無線は6周目に交わされた。


ボッタス:ワン・プッシュしていいよね?


メルセデス:いいよ。でも、レース前に話したように、チームメート同士のバトルには使用してはいけないということを忘れるな


ボッタス:そんなの初めて聞いたよ

バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2020年F1第7戦ベルギーGP チームメイトのルイス・ハミルトンを追うバルテリ・ボッタス(メルセデス)


 レース後、この件を尋ねられたトト・ウォルフ代表は、「バルテリと我々との間で誤解があった」と説明した。


 ボッタスが無線で尋ねてきた「ワン・プッシュ」とは、「オーバーテイクボタンを1回押していいか?」ということを意味する。


 これに対して、ボッタスの担当レースエンジニアであるリカルド・ムスコーニの返答の裏には、「オーバーテイクボタンはエンジンの寿命を考えて、使用回数に制限を設けているため、その貴重なオーバーテイクボタンをチームメート同士のバトルには使用してはいけない」という意味が込められていた。


 ただし、それはチームメート同士のバトルに限った話で、ライバルチームとのバトルには使用してもよかった。


 さらにその制限はオーバーテイクボタンに関してだけで、ボッタスがオーバーテイクボタンを使用せずにハミルトンと戦うことまでは制限していない。


 ウォルフも「我々のふたりのドライバーの間には、レースしてはいけないというルールはない。彼らは自由にレースをすることができる」と語っている。


 もしかしたら、ボッタスは「オーバーテイクボタンの使用不可」を「チームメート同士でのバトル禁止」と受け取ってしまったのかもしれない。そのことに対して、ボッタスは「そんなこと、聞いていないよ」と答えたのかもしれない。


 これで無線でのやり取りにおいて何が問題だったのか理解できたが、逆に疑問がひとつ生まれた。それはなぜ、そんなことをボッタスは無線でわざわざ確認したのか、だ。


 というのも、チームメートに対してのオーバーテイクボタン禁止や、チームメート同士でも自由にレースしていいという話は、ウォルフが「日曜日の午前中のミーティングで確認していた」と語っているように、ボッタスも合意していたからだ。


 それでも、あえて無線で確認したのは、ボッタスがハミルトンについていけないのは、自分のドライビングのせいではなく、ハミルトンを追うことをチームから禁止されているという状況をテレビを通してみんなに印象付けるためではなかったか。


 もし、それが間違っていなければ、今シーズンボッタスがハミルトンに追いつくのは、かなり難しくなるだろう。

バルテリ・ボッタス(メバルテリ・ボッタス&ルイス・ハミルトン(メルセデス)ルセデス)
2020年F1第7戦ベルギーGP バルテリ・ボッタス&ルイス・ハミルトン(メルセデス)

2020年F1第7戦ベルギーGP 優勝したルイス・ハミルトンと2位バルテリ・ボッタス(メルセデス)がチームと記念撮影
2020年F1第7戦ベルギーGP 優勝したルイス・ハミルトンと2位バルテリ・ボッタス(メルセデス)がチームと記念撮影

バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2020年F1第7戦ベルギーGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)



(Masahiro Owari)


レース

4/18(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
4/19(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 26:00〜
4/20(日) 決勝 26:00〜


ドライバーズランキング

※バーレーンGP終了時点
1位ランド・ノリス77
2位オスカー・ピアストリ74
3位マックス・フェルスタッペン69
4位ジョージ・ラッセル63
5位シャルル・ルクレール32
6位アンドレア・キミ・アントネッリ30
7位ルイス・ハミルトン25
8位アレクサンダー・アルボン18
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※バーレーンGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム151
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム93
3位オラクル・レッドブル・レーシング71
4位スクーデリア・フェラーリHP57
5位マネーグラム・ハースF1チーム20
6位ウイリアムズ・レーシング19
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
第9戦スペインGP 6/1
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号