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パフォーマンスの向上を実感「サーキットの得意、不得意の差は小さくなった」/ホンダ本橋CEインタビュー

2020年8月19日

 2020年の6戦を終えて、アルファタウリ・ホンダは予選Q3進出が4回、5レースで入賞を果たしている。ただしダブル入賞は一度もなく最高位も7位と、やや控えめな結果だ。そのためコンストラクターズ選手権では暫定7位に留まり、6位のルノーに2倍以上のポイント差を付けられている。


 その辺りの状況を、ホンダのアルファタウリ担当である本橋正充チーフエンジニアは、どう見ているのか。今季2度目の3連戦を、総括してもらった。


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──2度のシルバーストンと、先週のバルセロナ、この3レースのアルファタウリ・ホンダの戦いぶりを、本橋さんはどう見ていますか。個人的には、ルノーやマクラーレン、レーシングポイントとの差が広がっている印象を持っているのですが。


本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):結果的には、そうかもしれません。ただチームとしてはセッティングもいい方向性が見つかって、最初の3連戦よりはずっといい感触を得ています。実際のパフォーマンスも、上がっていますしね。


──前回話を伺った際には、クルマへの理解がなかなか進んでいないとのことでした。その部分で、進展があったということですね。


本橋CE:はい。チーム側もいろいろセッティングを試して、いい方向性が見つかってきたようです。レース展開まで含めると、まだ見直すべき部分がありますが、純粋なパフォーマンスが上がってきたことは間違いないでしょう。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第6戦スペインGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)


ーピエール・ガスリーは今回の3連戦でも、特に予選一発の速さが光っていました。あのラップタイムが、アルファタウリ・ホンダの本来の速さと考えていいですか?


本橋:そうですね。なかでも今回の第6戦スペインGPでの予選Q2は、マシン性能を最大限引き出せたと思います。


──あの5番手は、凄い走りでした。


本橋CE:本当に。ガスリー自身、すごく乗れていましたし、うれしそうでした。Q2は、ですが(苦笑)。


──Q3は「ちょっと……」という感じでしたもんね。最初の3連戦の際は、「思ったものとは違う挙動が返ってくる」と、本橋さんは言っていました。それもだいぶ、なくなってきたのでしょうか。


本橋CE:そうです。セッティングを変えれば変えただけ、「ああ、こうなるね」という方向性に行くようになった。あとはコンディション変化に対して、いかに安定して性能を発揮できるかですね。


──たとえばシルバーストンの2戦は、アルファタウリもタイヤマネージメントにずいぶん苦しんだのですか?


本橋CE:全般的には、厳しかったです。中団勢で走っていると、特に渋滞が予選でもレースでも付き物ですから。その状況でアタックしたり、レースでは前後の距離を測ったりということをしないといけない。ただライバルたちが苦しんだほど、(アルファタウリ・ホンダは)苦しまなかった。ここ数戦は、その辺りはうまくできていると思います。

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第5戦70周年記念GP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)


──レース結果では7位入賞が最高位なのですが、今年の力関係からすると、その位置が精いっぱいという感じですか。


本橋CE:う〜ん、あともうひとつ、ふたつはいけるかな、そこまでは絡みたいなと、手応え的には思っているんですけどね。


──予選で7番グリッドを獲っても、それがレースで活かせなかったということでしょうか。


本橋CE:そこがまさにレース中のコンディション変化に対して、安定したパフォーマンスを発揮し続けることができなかったということですね。予選一発とか、レースでもフリーで走れている時は、本来のパフォーマンスが発揮できています。


 あとはトラフィックでの走行とかを、いかにうまくこなすか。そういう状況でもパフォーマンスを維持できるようにしたいところです。

2020年F1第5戦70周年記念GP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)とピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)のバトル
2020年F1第5戦70周年記念GP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)とピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)のバトル


──次の3連戦も、スパ・フランコルシャン、モンツァ、ムジェロと、難易度の高いサーキットが控えてます。どのような見通しですか。


本橋CE:パワーユニット(PU)側にとっては、けっこうタフなサーキットが続く。力の入れどころ、抜きどころを、しっかり見極める必要があります。車体側は正直、走ってみないとわからないですね。


 ただおしなべて言うと、そんなに得意、不得意の差がなくなっている。少なくともスペインGPレベル、できればもう少し上を目指せればと思っています。


──昨年と比べても、今年のパッケージは得意、不得意の差が小さくなっている?


本橋CE:そう思っています。


──このままいくと、次戦ベルギーGPからPUの予選モードが禁止になります。ガスリーは残念がってましたが、チーム側の反応はいかがでしたか。本橋さん自身は、どんな思いを抱いていますか。


本橋CE:まだ見えない部分が多いので、何とも答えにくいですね。FIAがどれだけの制限を求めてくるかにもよりますし。それに合わせて、対応していくしかない。一般論で言えば、予選は最大パフォーマンスを発揮する場ですよね。そう思ってやってきたので、ちょっと残念な気持ちはあります。


 ただチームが受け入れるのなら、そのなかでやっていくしかない。今度はレースで違う使い方をして、どれだけ戦っていけるかということですね。その辺の興味はあります。


──一発の速さへの影響は、各メーカーによって違うのでしょうか?


本橋CE:他のチームがどういう使い方をしているのかわかりませんが、パフォーマンスと信頼性をどう高いレベルで両立させて、速さに繋げるかということですからね。

2020年F1第6戦スペインGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第6戦スペインGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

2020年F1第6戦スペインGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第6戦スペインGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第5戦70周年記念GP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)



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