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メルセデスが市販車にF1のノウハウを応用。次世代AMGにMGU-H技術を導入

2020年6月19日

 メルセデスAMGが、F1で使用しているMGU-H(熱エネルギー回生システム)を利用して開発した『エレクトリック・エキゾースト・ガス・ターボチャージャー』を、次世代モデルに搭載することを発表した。


 目指すべき未来は電気化であるというメルセデスAMGは、パフォーマンス向上のための革新的な技術開発に取り組んでおり、モータースポーツで培ったノウハウも活用しようとしている。そのなかで、『エレクトリック・エキゾースト・ガス・ターボチャージャー』の開発が最終段階まで進んでいるという。


 この技術はF1から直接得たものであり、主要な目的はターボラグ(ターボチャージャーの応答遅れ)を解消すること。コンパクトな電動モーターをタービンとコンプレッサーの間のシャフトに設置し、このモーターが排気が到達する前にコンプレッサーを駆動することで、エンジンの反応を大幅に改善し、ターボラグを解消すると、メルセデスAMGは説明している。

メルセデスAMGがF1のMGU-H技術を次世代モデルのエンジンに導入
メルセデスAMGがF1のMGU-H技術を次世代モデルのエンジンに導入

「電気化された未来が目標であると、我々は明確に定めている」とメルセデスAMGの取締役会長トビアス・ムアースはコメントした。


「その目標に到達するため、我々は個別の革新的なコンポーネントおよびアセンブリーを活用しようとしている。この動きのなかで、モジュール化された技術を戦略的に補い、それをパフォーマンス要件に合わせて調整している」


「その最初のステップのひとつが、この電動ターボチャージャーである。これはF1テクノロジーを市販車に応用するひとつの例であり、これによって、我々はターボエンジンの機敏性をこれまでは達成できなかったレベルに高めることができる」


 F1にMGU-Hを含むパワーユニットが導入されたのは2014年。それ以来、メルセデスは6年連続でダブルタイトルを獲得しており、その高い技術力が市販車開発に直接生かされることになった。F1撤退をしばしばうわさされているメルセデスだが、5月末に親会社ダイムラーがそれを否定するコメントを出しており、オラ・ケレニウスCEOは「F1は我々にとって、依然として非常に魅力的な分野である」と述べている。

メルセデスAMGがF1のMGU-H技術を次世代モデルのエンジンに導入
メルセデスAMGがF1のMGU-H技術を次世代モデルのエンジンに導入

・MGU-H
『Motor Generator Unit -Heat』の略で、熱エネルギー回生システム用モーター/ジェネレーターユニットのこと。排気のエネルギーを利用してターボチャージャーのタービンを回転させると、同軸にレイアウトされたMGU-Hが駆動され、発電する。MGU-Kは回生量と放出量が規制されているがMGU-Hは規制されておらず、出力の制限もない。MGU-Hをいかに使いこなすかが、パワーユニット開発の焦点となっている。


・ターボラグ
ターボチャージャーの応答遅れのこと。ターボはその機構上、ドライバーがアクセルペダルを踏み込んでからドライバーが要求するトルクを発生させるのに一定の時間を要する。アクセルペダルを踏み込んでから、ドライバーがトルクを体感する『間』がターボラグ。F1では MGU-HやMGU-Kを利用してラグの解消に取り組んでいる。



(autosport web)


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