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【F1第8戦フランスGPの焦点】ハミルトンの強さを支えるチームへの強い信頼。最強王者がフェラーリへ送った“余裕の挑戦状”

2019年6月25日

 シーズン6勝目、スペインGP以来4連勝、キャリア79勝目……最高のかたちでフランスGPの週末を締め括ったルイス・ハミルトンは、チームとともに「歴史を築いている」と言った。

「ここにいるチーム、ファクトリーでハードワークを続けるみんな、そして自分がこのチームの一員であることを、心から誇りに思う」

 誰もが何度も耳にしたことのある、勝者の言葉。“もう聞き飽きた”と感じているファンも多いかもしれない。でも、強い選手というのは──他のスポーツにおいても──何度繰り返しても足りないかのように、こうした言葉を繰り返すものだ。

 あまりに強すぎて、中継映像にはその雄姿さえほとんど映し出されることがなかったハミルトンのフランスGP。レース後のFIA会見ではそれを補うように多くを語った。

「僕たちには素晴らしいボスがいる。チームとドライバーをマネージメントするトト(ウォルフ)のやり方によるところはとても大きい。それと同時に、チーム内部に素晴らしい関係が築かれていることも事実だ。それぞれが互いに耳を傾け、レース毎に本当に多くを学び取っている。これまでのキャリアにおいても、いつもこんな形でコミュニケーションが取れていたわけじゃない。意思疎通と、全員がハードワーカーであること。それが僕らのチームの力だと思う」

「いまだって、みんな一杯やっていても不思議じゃないのに、そうしないで次のレースに向けてマシンの分析を進めている。本当に、全員が根っからの仕事人間なんだ。自己満足してる人間なんてひとりもいない。正直に、こんなチームに出会えるなんて思っていなかったし、このチームの一員でいられる自分は心から幸運だと思う」

XPB Images

 今日のハミルトンの強さを支えているのは、この、チームに対する信頼だ。

 時には──たとえばモナコGPの第2スティントでミディアムを選んだケースのように──チームが判断ミスを犯すこともある。10周も走らないうちに「このタイヤが最後まで保つとは思えない」とハミルトンは訴えた。「間違ったタイヤじゃない?」「ハードに換えるべきじゃない?」チームへの質問攻撃は続き、「このタイヤを装着した時に何を期待していたのか分からないけど、奇跡を祈るしかないよ」とまでチームを責めた。

 絶え間なく続く無線のやり取りにピリオドを打ったのは、チーフストラテジストのジェームス・バレスからの「きみならできる! 信じてるから」という、スポ根アニメを思わせる言葉だった。

 レース中に履いたタイヤにハミルトンが不満を訴えるのは、今年のモナコが初めてではない。私たちが驚くのは、タイヤのスペックだけでなく(今では自由度がなくなったが)内圧まで指示しながらピットに入るドライバーがいるのに対して、ハミルトンが“ミディアムか、ハードか”という選択まで100%チームに委ねている点だ。

「なんでこのタイヤなの?」「どうしてこのタイミングだったの?」と彼がたずねるのも、稀ではない。でも、レース結果が損なわれることはない。トップでゴールした後にはドライバーがチームを祝福し、チームが最大限の賞賛をドライバーに送り、見慣れた光景が繰り広げられる。モナコでは、レース後のエンジニアリングルームに“乱入”したハミルトンが“罰”として仕事中のバレスにシャンパンを浴びせていたけれど。

 メルセデスは、ハミルトンがその才能を存分に発揮するためにどんな環境が必要か、正確に把握しているのだろう。エンジニアが担当できる部分は彼らが責任を持ってすべて担当し、ドライバーはドライビングに集中する──。それがチームにとってタイムを短縮する最良のやり方なのだ。オフの時間、彼がジェットセッターぶりをSNSで発信し続けても、ドライバーとして腕を磨くためにはそんな生活ぶりも彼には合っているのだと認めている。ドライビングやレース運びそのものが、事実を証明している。





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