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マクラーレン・ホンダ甘口コラム ブラジルGP編:総合力でルノーを上回り勝ち取った4点
2017年11月20日
マクラーレン・ホンダの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のマクラーレン・ホンダのコース内外の活躍を批評します。今回は2017年F1第19戦ブラジルGPを、ふたつの視点でジャッジ。
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レースでの成績を左右する大きな要素に、マシンのパフォーマンスがある。そのパフォーマンスを決めるのは、ダウンフォース量とパワーユニットの性能だ。ダウンフォースがしっかりと出ていて、パワーがあれば、レースで良い成績を獲得することができる。
しかし、レース結果というのは、必ずしもダウンフォース量どおりにはならないし、PUの性能順にもなっていない。今年のブラジルGPはその典型的なレースとなった。
ブラジルGPが行われるインテルラゴス・サーキットは、12コーナーから1コーナーまでが約15秒の全開区間という高速セクションである一方、8コーナーから12コーナーまでがツイスティなテクニカルセクションとなっているため、セッティングが難しい。レースでのオーバーテイクを重視するのなら、ダウンフォース量は軽めにしたい。逆に予選でのポジションを重視するのなら、ダウンフォースをしっかりと付けて、1周のラップタイムを稼いだほうがいい。
初日、フェルナンド・アロンソが325.8km/h、ストフェル・バンドーンが327.3km/hをスピードトラップで記録していたマクラーレン・ホンダの2台は、軽めのダウンフォース仕様だったが、2日目になるとアロンソは316.2km/h、バンドーンは315.5km/hと明らかにダウンフォース量を増やしてきた。これにより、アロンソは予選Q2を6番手で通過し、さらにQ3でもルノーのワークスチーム2台を押さえて7位に食い込んだ。
パワーユニットの単体の性能では、依然としてルノーのほうが上だが、マシンのパッケージとしてマクラーレン・ホンダはルノーのワークスチームを上回っていたのである。
PUの性能でもブラジルGPではホンダはルノーに肉薄していたと想像できる。スペック上の性能はルノーに及ばないホンダだが、スペック上の性能が必ずしも常時出ているとは限らないからだ。メキシコGPでトラブルが相次いだルノー勢は、ルノーのワークスチームも含めて、ブラジルGPでは信頼面を考慮して性能をフルに発揮させていなかったからだ。
これに対して、ホンダはブラジルGPとアブダビGPで性能をフルに発揮するために、メキシコGPで新PUを投入。メキシコGPではペナルティを受けたが、その戦略がブラジルGPで功を奏した形となった。
レースではセーフティーカー明け直後にフェリペ・マッサにオーバーテイクされたアロンソだが、セルジオ・ペレスと2台のルノーワークスを押さえての8位入賞は、持てる力を十分に出し切った結果。ダウンフォース量をどのレベルに設定し、PUを年間でどのように使用するのかも、レースでは重要な要素。総合力で勝ち取った4点だった。
(Masahiro Owari)
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レースでの成績を左右する大きな要素に、マシンのパフォーマンスがある。そのパフォーマンスを決めるのは、ダウンフォース量とパワーユニットの性能だ。ダウンフォースがしっかりと出ていて、パワーがあれば、レースで良い成績を獲得することができる。
しかし、レース結果というのは、必ずしもダウンフォース量どおりにはならないし、PUの性能順にもなっていない。今年のブラジルGPはその典型的なレースとなった。
ブラジルGPが行われるインテルラゴス・サーキットは、12コーナーから1コーナーまでが約15秒の全開区間という高速セクションである一方、8コーナーから12コーナーまでがツイスティなテクニカルセクションとなっているため、セッティングが難しい。レースでのオーバーテイクを重視するのなら、ダウンフォース量は軽めにしたい。逆に予選でのポジションを重視するのなら、ダウンフォースをしっかりと付けて、1周のラップタイムを稼いだほうがいい。
初日、フェルナンド・アロンソが325.8km/h、ストフェル・バンドーンが327.3km/hをスピードトラップで記録していたマクラーレン・ホンダの2台は、軽めのダウンフォース仕様だったが、2日目になるとアロンソは316.2km/h、バンドーンは315.5km/hと明らかにダウンフォース量を増やしてきた。これにより、アロンソは予選Q2を6番手で通過し、さらにQ3でもルノーのワークスチーム2台を押さえて7位に食い込んだ。
パワーユニットの単体の性能では、依然としてルノーのほうが上だが、マシンのパッケージとしてマクラーレン・ホンダはルノーのワークスチームを上回っていたのである。
PUの性能でもブラジルGPではホンダはルノーに肉薄していたと想像できる。スペック上の性能はルノーに及ばないホンダだが、スペック上の性能が必ずしも常時出ているとは限らないからだ。メキシコGPでトラブルが相次いだルノー勢は、ルノーのワークスチームも含めて、ブラジルGPでは信頼面を考慮して性能をフルに発揮させていなかったからだ。
これに対して、ホンダはブラジルGPとアブダビGPで性能をフルに発揮するために、メキシコGPで新PUを投入。メキシコGPではペナルティを受けたが、その戦略がブラジルGPで功を奏した形となった。
レースではセーフティーカー明け直後にフェリペ・マッサにオーバーテイクされたアロンソだが、セルジオ・ペレスと2台のルノーワークスを押さえての8位入賞は、持てる力を十分に出し切った結果。ダウンフォース量をどのレベルに設定し、PUを年間でどのように使用するのかも、レースでは重要な要素。総合力で勝ち取った4点だった。
(Masahiro Owari)
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※イタリアGP終了時点
1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

※イタリアGP終了時点
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

2025年F1カレンダー
第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

