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　F1オーストラリアGPは4位に終わったキミ・ライコネン、シーズン開幕戦は思うような結果が出せなかったが息子と一緒にパドックに現れたキミはポジティブな兆候が感じられた。……長年ライコネンの「番記者」を務めるフィンランド人ジャーナリストのヘイキ・クルタ氏が見た、アイスマンの言動をお送りするF1速報web限定連載。

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　ちょうど10年前のことだ。キミ・ライコネンはフェラーリ移籍後の初戦となるオーストラリアGPで、見事なポール・トゥ・ウィンを飾った。ポディウムではチームボスのジャン・トッドが大いに喜んで、われらがアイスマンをハグしようとした。

　だが、ご存知のように、キミは何があろうと感情を爆発させるような人物ではなく、他人とはいつも一定の距離を置いている。その時も、彼は何気なく一歩後ろへ下がって、近づいてくるトッドをかわした。

　次のマレーシアGPの週末を前に、トッドとライコネンはセパンのパドックエリアの入口で、ばったりと顔を合わせた。キミは半袖Tシャツに短パンというカジュアルな服装だ。チームのヒーローと再会したトッドは、満面の笑みを浮かべていた。キミの右腕にあるタトゥーに気付くまでは。