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F1 2024年シーズンに注目すべき10のこと(9)2025年のドライバーマーケット。焦点はレッドブル陣営&アストンの動き
2024年1月30日
2024年F1に向け、GrandPrix.comの執筆陣が、来るシーズンに注目する10の項目をピックアップした。チームの運命、F1が抱える問題点、ドライバー市場など、多岐にわたるテーマを個別に紹介していく。
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2023年から2024年にかけては、全チームがドライバーラインアップを維持し、同じ20人がF1で戦うことになる。しかし契約期間が2024年末までのドライバーは多く、すでに2025年シーズンに向けて、ドライバー市場が動き始めている。
2025年のシートが確定しているドライバーは約3分の1だ。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは2028年末まで、メルセデスのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは2025年末まで、マクラーレンのオスカー・ピアストリは2026年末までの契約を確定させている。また、今年に入って、フェラーリのシャルル・ルクレールとマクラーレンのランド・ノリスが複数年契約を発表、2025年以降の残留を明らかにした。
残りのドライバーたちは、現時点で今シーズン後の活動の場は確定していない。カルロス・サインツは、チームメイトと異なり、フェラーリとの交渉がまだまとまっておらず、今後の成り行きが注目される。レッドブルのセルジオ・ペレスは、今年安定したパフォーマンスを見せなければ、残留するのは難しい。昨年の低迷を引きずった場合、2024年シーズン中に解雇される可能性すらある。
その場合、レッドブルの一席が空くわけだが、それを埋めるのはビザ・キャッシュアップRB F1チーム(元スクーデリア・アルファタウリ)のダニエル・リカルドになる可能性が高く、レッドブルのジュニアドライバーのひとりが、それによって空いたビザ・キャッシュアップRBのシートにつくことになるだろう。
2025年に向けてアストンマーティンがどういう選択をするのかも、非常に興味深い。昨年大活躍をしたフェルナンド・アロンソは、今年43歳になる。しかしチームは契約延長を望んでおり、優れたマシンが作られればアロンソのモチベーションが保たれ、24戦の超過密スケジュールに疲れ果ててしまわない限り、彼が続行する可能性は十分ある。
一方、チームオーナーのローレンス・ストロールはチームの株式を売却し始めた。息子ランスにF1チャンピオンになるほどの才能がないと、彼はようやく気付いたようだ。2026年にはアストンマーティンはホンダをパワーユニットパートナーに迎えて、新しいスタートを切る。それによって、チームがストロールの後任として角田裕毅か岩佐歩夢を起用しても不思議ではないだろう。
アルピーヌのエステバン・オコンとピエール・ガスリーは、ふたりとも現契約が今シーズン末となっている。これまでのところ、ふたりの協力関係は比較的順調であり、ふたりとも契約を延長するかもしれない。チームマネジメントの体制が大幅に変わっただけに、ドライバーふたりともを変更して、連続性をさらに損なうとは考えにくく、少なくともどちらかは残留するだろう。
ウイリアムズ、ステーク(ザウバー)、ハースでは、来年に向けてドライバーが変更される可能性が十分ある。
ウイリアムズの経営陣は、アレクサンダー・アルボンを中心にチームを構築する意向を持っており、アルボンの続投を望んでいる。一方ローガン・サージェントの立場は不安定だ。今のF1では、新人ドライバーがデビューし、新しい環境になじむのが非常に困難だ。テストの機会が限られており、そのためにサージェントはデビューシーズンに苦労した。チームとしては、1年間サージェントに投資した後に他のルーキーを乗せるメリットはほとんどない。そのため、メルセデスの支援を受けるフレデリック・ベスティは選ばれなかった。
サージェントが2年目に成長することができれば、2025年もチームに残れるかもしれない。しかしウイリアムズが彼を降ろすことを決めた場合、そのシートを望むドライバーは多数いるはずで、ベスティに加え、他のもっと資金力のある若手ドライバーが候補に浮上してくるだろう。
ハースは、ミック・シューマッハーとニキータ・マゼピンを走らせた後、若手ドライバーよりもベテランに目を向け、ケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグのペアを今年も継続することを決めた。しかしチームの成績が大きく向上しなければ、少なくともどちらかは離脱するのが当然の流れだろう。夏の契約交渉の前にどのような結果を出すかによって彼らの運命が決まる。
ステーク(ザウバー)は、2026年にアウディとしての活動をスタートする。チームとしては、将来のアウディドライバーを少なくともひとり、おそらくはふたりともを、1年早く獲得したいはずだ。バルテリ・ボッタスは経験豊富なドライバーであり、大規模なファクトリーチームがどのように機能するかについてもよく知っている。5年にわたるメルセデスでの経験は、F1に参入するアウディにとって非常に価値のあるものだ。
【F1 2024年シーズンに注目すべき10のこと】
(1)メルセデスは復活できるのか
(2)勝利か息子か。アストンマーティンF1オーナーが迫られる決断
(3)24戦開催を喜んでいるのはFOMだけ。関係者の疲労が深刻に
(4)興味深いグリッド後方争い。激動するハースは最下位を脱出できるのか
(5)逸材ピアストリの2年目の進化と、ノリスのステータス
(6)FIA対F1の政治闘争が激化。新コンコルド協定に影響も
(7)空力テスト削減のペナルティがレッドブルRB20に与える影響
(8)フェラーリはチャンピオン候補になれるのか
(GrandPrix.com)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |