最新記事
- グランプリのうわさ話:オースティン、コース...
- JRPA日本レース写真家協会が2024年モータース...
- ルーキーレース延期の理由のひとつはロジステ...
- ルノーの次世代F1パワーユニット救済を求める...
- 2025年用ピレリF1タイヤのテストにメルセデス...
- F1、巨大複合企業グループ『LVMH』と10年のグ...
- 【角田裕毅を海外F1ライターが斬る】マルコの...
- シーズン後の新『F1ルーキーレース』、2024年...
- F1パワートレイン事情:ハミルトンがアゼルバ...
- 「いじめに遭い、本当につらい時期があった」...
- 苦戦するチームに「特効薬はない」アルピーヌ...
- 松田次生のF1目線:ドライバーに求められるセ...
ギヤボックスのトラブルにより走行不足。一発の速さもロングランも未知数のメルセデス/F1チームメイト比較(3)
2021年3月22日
バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われたプレシーズンテストを終え、現在はチーム、ドライバーともに同地で行われる2021年シーズンの開幕戦に備えているところだろう。今回はテストで見えた各チームのドライバーふたりのパフォーマンスを比較。連載第3回は、メルセデスAMGペトロナス・F1チームのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスだ。
────────────────────
正直、今年の3日間のプレシーズンテスト結果だけで、メルセデスのふたりのドライバーを評価するのは不可能に近い。なぜなら、評価に値する走行データがそろっていないからだ。
これまでもメルセデスがプレシーズンテストでいわゆる“三味線”を引いていたことはあった。2017年はバルテリ・ボッタスが総合3番手でルイス・ハミルトンも総合4番手、2018年はハミルトンが総合8番手でボッタスが総合10番手、2019年はハミルトンが総合2番手で、ボッタスは総合4番手だった。
しかし、いずれの年もメルセデスはテスト期間中の走行距離ではトップだった。つまり、メルセデスは車体のセットアップに関する様々なデータを収集し、かつ異なるコンパウンドのデグラデーション(性能劣化)の度合いをチェックするため、プレシーズンテストではロングランに徹していたのである。
ところが今年はふたりそろって下位に沈み、チームとしては10チーム中最下位となった。これはギヤボックスに問題を抱えていることが初日に判明し、テスト期間中に完全な対策を講じられなかったため、エンジンの回転数を落とし、走行距離もセーブしたからだった。結果、信頼性の確認だけでなく、セットアップも思うように進められずにテストを終えた。この状況に、普段はあまりテストを好まないハミルトンも「僕はテストよりレースが好きなんだけど、今年ほど、もっとテストの日数を増やしてほしいと思ったことはない」と語るほど、メルセデスは走り込みが不足していた。
したがって、一発の速さも本来のものではなく、まともなロングランも行っていないので、タイヤの使い方に関してふたりのドライバーを比較することは難しい。
ただし、全開モードではなかったものの、メルセデスの新車W12が風の影響を受けやすい悪癖を持っていることは、テスト2日目にハミルトンがターン13の出口でリヤを滑らせてスピンし、グラベルにはまって赤旗の原因を作ったことでもわかる。
「今日は風が180度変わったのでコースでのマシンの挙動も大きく変わった。昨日まではプッシュできなかった場所でもプッシュできるようになったし、その逆もあった。ターン13ではとても風が強く、レギュレーションの変更でリヤのフィーリングが変わってしまった。だから、まだスイートスポットを見つけられずにいるんだ」(ハミルトン)
その悪癖は最終日にもハミルトンを悩ませ、セッション終盤にC5タイヤでのタイムアタックを行っていたときも、最終コーナーの立ち上がりでリヤを大きくスライドさせていた。
一方、ボッタスにはハミルトンのようなシーンはあまり見かけなかった。もし、それがふたりのドライビングスタイルの違いに起因しているとしたら、今年のW12はボッタスに合っているのかもしれない。
ただし、それもテストではふたりが全力で走行していない可能性が高いため、明確に判断を下すことができない。メルセデスの評価は開幕戦まで待たなければならない。
▼データ
ルイス・ハミルトン
【ベストタイム】
全体:5番手 1分30秒025 C5
1日目:10番手 1分32秒912 42周 C2
2日目:15番手 1分33秒399 58周 C2
3日目:5番手 1分30秒025 54周 C5
【走行距離】
17番手 154周(833km)
バルテリ・ボッタス
【ベストタイム】
全体:9番手 1分30秒289 C5
1日目:17番手 1分36秒850 6周 C2
2日目:1番手 1分30秒289 58周 C5
3日目:16番手 1’32.406 86周 C2
【走行距離】
18番手 150周(812km)
(Masahiro Owari)
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |