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【レッドブル密着】RB16の仕上がりに満足の表情。万全の状態で開幕へ/第2回F1バルセロナテスト最終日
2020年3月1日
2020年のプレシーズンテストがついに最終日を迎えても、レッドブル・ホンダはまだデータ収集のショートランを繰り返していた。
車体後方に大きな気流センサーを装着し、ノーズを交換しながらの新旧フロントウイング比較などをC2タイヤを履いて淡々と進める時間が続いた。
10時40分になってようやくアレクサンダー・アルボンはC3タイヤを履いてタイムアタックらしい走行をするが、燃料搭載量は多く、タイムは1分17秒803。そのままC3タイヤで連続走行を行った。
そして12時になると初めてC4タイヤを履いて本格的なアタックラップに出ていったが、ターン12のエイペックス付近でリヤがわずかに流れ、フルカウンターを当てたものの堪えきれずスピンを喫してグラベルへ。
一瞬、2019年のピエール・ガスリーのクラッシュが脳裏をよぎったが、アルボンはなんとかマシンをグラベルで止め、自力で脱出してピットに戻った。そのため午前中のタイムは10人中10番手に終わったが、アルボンのデータ収集ランのおかげでRB16の開幕仕様空力パッケージを活かすセッティングの確認ができたのだった。
午後になるとマックス・フェルスタッペンがステアリングを握り、まずはC2タイヤで同様にチェック走行を行い、途中でフロントブレーキに不調を来たしてピットガレージでの作業を強いられる場面もあったが、30分ほどでコースに復帰して確認走行のショートランを継続。
このまま確認だけでテストを終えるのかと思われたが、午後4時半になろうかというタイミングでC3タイヤを履いて1分16秒444を記録すると、セッションが残り1時間となった午後5時過ぎについにC4タイヤを投入し、1回目のアタックではタイムを記録できなかったが2回目で1分16秒269を記録。これがこの日バルテリ・ボッタスに次いで0.073秒差で2番手のタイムとなり、テスト後半の3日間総合でも同様にトップ2の位置につけて6日間のプレシーズンテストを締めくくることとなった。
ボッタスはC5タイヤだったのに対し、フェルスタッペンは0.4〜0.5秒ほど遅いと推定されるC4タイヤ。そのため実質的にはフェルスタッペンの方が0.3〜0.4秒ほど速く、テスト前半でボッタスが記録した最速タイム1分15秒732と同等の速さを示すものだったと言えた。
テストを終えたフェルスタッペンは、前日までとは違って晴れやかな表情をしていた。
開幕戦へ向けた期待値やライバルとの相対比較については、チームから指示されているとおりに当たり障りのないコメントを貫いたが、その表情からはRB16の仕上がりに満足している様子が窺えた。
「ハッピーだよ。それはもうこれ以上マシンの開発をプッシュしなくても良いという意味ではなくて、(現時点で)マシンのフィーリングがとても良いからだよ」
「良い準備が出来たと思う。やりたかったことはすべてトライできたし、最後に(好タイムを記録して)この6日間のテストのすべてをまとめ上げることもできた。メルボルンでもこれと同じであることを願っているよ」
この日もアルボンがスピンを喫したように、依然としてRB16がスタビリティの問題を抱えているのではないかという声もある。
しかしフェルスタッペンはこれを一蹴した。
「いや、まったくそうは思わないよ。このマシンをドライブしたわけでもないのに、何が分かるんだろうね。たまたま運が悪く風の影響を受けてコントロールを失うこともあるし、プッシュをしていればなおさらだ」
「僕はテストのうちにクルマの限界を確かめておきたかったんだ。開幕戦を迎えてからプッシュしてさらなる速さを見つけるようなことはしたくないからね」
これについては、スピンを喫した直後のアルボンも同じことを語っていた。
セクタータイムを比較すれば、メルセデスAMGは依然として中低速のセクター3が速い。両者の車載映像を比較すると、セクター1からセクター2の途中まではフェルスタッペンがリードしているのに、セクター3終盤の低速コーナーで一気にその差を詰められて逆転されている。
しかしこれはC5タイヤとC4タイヤのメカニカルグリップの差であり、単純比較はできない。そして何より、両者の燃料搭載量は分からない。
結果的にレッドブルはテスト後半にフルレースシミュレーションを行わなかったため、詳しい戦闘力の比較は難しい。しかし少なくとも彼ら自身は自分たちがどこまでいけるのかをしっかりと把握できたはずだ。
ホンダのパワーユニットもそれにしっかりと答え、ストレートスピードはメルセデスAMGやフェラーリを上回っている。
6日間のうち前半2日目午後のレッドブルを除いてそれぞれ1基のICEで走破し、予定通りこのスペックに最終的な微調整とセッティングの熟成を施してメルボルンへと送り出すことになる。開幕仕様が間に合わなかった昨年とは違い、万全の態勢で開幕を迎えることができそうだ。
メルボルンで勝てるかどうか、それはライバルとの相対勝負だけにフタを開けてみなければ分からない。しかしレッドブル・ホンダ自身としては、この冬の間にやるべきことをすべてやり、やれる限りのパフォーマンスを引き出してきた。
勝っても負けても悔いは無い。そんな境地で勝負の年の開幕を迎えることになる。
(Mineoki Yoneya)
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予選 | 結果 / レポート | |
7/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |