F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【角田裕毅F1第16戦分析】スタート直後の接触でラジエターを損傷、水漏れでストップ。2戦続けて走れずもペースには手応え

2023年9月18日

 15番手からフォーメーションラップに出ていく角田裕毅(アルファタウリ)のマシンにはソフトタイヤが装着されていた。ピレリによれば、このレースの最適なピットストップ戦略はミディアムタイヤでスタートしてハードタイヤに交換して走り切る1ストップだが、ソフトでスタートしてハードに履き替える戦略も有効で、角田以外にもシャルル・ルクレール(フェラーリ)、周冠宇(アルファロメオ)がソフトでスタートしていた。


 ソフトはミディアムよりも早めにピットインしなければならず、その分、履き替えたハードタイヤの周回数が増え、レース終盤が厳しくなる。多くのドライバーがミディアムタイヤでスタートしたのは、そのためだった。


 しかし、角田はアルファタウリがF1第16戦シンガポールGPで投入したアップデートにより、ロングランのペースが上がったことから、敢えてソフトでスタートするという攻めの戦略を採った。

【角田裕毅F1第16戦分析】
2023年F1第16戦シンガポールGP ソフトタイヤでスタートした角田裕毅(アルファタウリ)


 その作戦はスタート直後の1コーナーで13番手スタートのセルジオ・ペレス(レッドブル)を抜いたことで成功したかに思えた。ところが3コーナーを立ち上がって、4コーナーを通過して、右コーナーの5コーナーで、角田の狙いは無惨に砕け散った。


 5コーナーでステアリングを右に切ったところで、一度抜いたはずのペレスが、イン側にノーズをねじ込んできたのだ。すでにコーナーに向けてターンインを開始していた角田とノーズをねじ込んできたペレスの2台は接触してしまった。


 しかし、角田はそのままレースを続けた。異変を感じたのは、13コーナーを立ち上がったあたり。リヤが滑り出した角田は無線で「パンクしたかも」と伝えた。


「クルマの右側が損傷したんですが、そこにはラジエターがあり、ラジエターから水が漏れていたんです」と言う角田は、漏れた水でリヤタイヤが滑り出したのを、パンクしたと勘違いしたのだった。


 しかし、実際にはパンクではなく、ラジエターから水が漏れていたため、レースエンジニアのマティア・スピニは「マシンを安全なところで止めてくれ」と強い口調で指示を出した。


 14コーナーを直進して待避場所にマシンを止めた角田は、「ペレスにやられたよ、まったく」と怒りを無線にぶつけていた。

2023年F1第16戦シンガポールGP セルジオ・ペレス(レッドブル)との接触で車体右側にダメージを負った角田裕毅(アルファタウリ)のマシン
2023年F1第16戦シンガポールGP セルジオ・ペレス(レッドブル)との接触で車体右側にダメージを負った角田裕毅(アルファタウリ)のマシン


 レースディレクターはスタート直後のレーシングアクシデントとして、この接触を不問に付した。しかし、映像を見ると、5コーナーでターンインしていた角田にペレスが突っ込んでいったように見える。角田は言う。


「そうですね。あそこでノーズを入れてくる意味がわからないです」


 「スタートはよかったですし、クルマにペースがあっただけに本当に残念です」


 これで角田は前戦イタリアGPのフォーメーションラップのトラブルに続いて、またもスタート後、1周もできずにレースを終えてしまった。


「この2戦、1周も走れずに終わっているので、次の日本GPこそ、普通に走りたいですね」(角田)


 鈴鹿では戦えそうかと尋ねると、角田はこう続けた。


「クルマのペースはいいので、楽しみです。気持ちを切り替えて、鈴鹿ではしっかりとまとめあげたい」

【角田裕毅F1第16戦分析】
シンガポールGPに応援に駆けつけた角田裕毅(アルファタウリ)のファン



(Masahiro Owari)




レース

9/20(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
9/21(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
9/22(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※シンガポールGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン331
2位ランド・ノリス279
3位シャルル・ルクレール245
4位オスカー・ピアストリ237
5位カルロス・サインツ190
6位ルイス・ハミルトン174
7位ジョージ・ラッセル155
8位セルジオ・ペレス144
9位フェルナンド・アロンソ62
10位ニコ・ヒュルケンベルグ24

チームランキング

※シンガポールGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム516
2位オラクル・レッドブル・レーシング475
3位スクーデリア・フェラーリ441
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム329
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム34
7位マネーグラム・ハースF1チーム31
8位ウイリアムズ・レーシング16
9位BWTアルピーヌF1チーム13
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第18戦シンガポールGP 9/22
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
  • 最新刊
  • F1速報

    Rd17 アゼルバイジャン&Rd18 シンガポールGP号