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F1 Topic:SCラン中に速度を落として走行したボッタスが罰せられなかった理由/サウジアラビアGPの疑問(1)
2021年12月7日
2021年F1第21戦サウジアラビアGP決勝の9周目にミック・シューマッハー(ハース)がクラッシュし、10周目にセーフティーカーが出動した際、2番手を走行しているバルテリ・ボッタス(メルセデス)が先頭のルイス・ハミルトン(メルセデス)よりも遅いペースで走行したのに、何も罰せられなかったことについて疑問を呈している。
確かにスポーティングレギュレーション第39条5項では「いかなる車両もセーフティカーが出動中のどの時点であっても、不必要に遅くまたは不安定に走行する、または他のドライバーあるいはそれ以外の人に対して危険を及ぼす可能性があるような方法で運転できない。これは、かかる車両がコース上にいる場合にも、ピット入り口あるいはピットレーンで走行中である場合にも適用される」と明記されている。
これはあるチームのドライバーふたりが1-2体制で走行しているときにセーフティカーが出動した際、2番手を走行しているドライバーがトップのドライバーのポジションを守るために3番手以下を抑えようとスロー走行することを禁じたレギュレーションだ。2004年のアメリカGPではフェラーリがこのシステムを使い、トップのミハエル・シューマッハー(フェラーリ)がピットインしたのに、2番手のルーベンス・バリチェロ(フェラーリ)が3番手の佐藤琢磨(B・A・Rホンダ)を抑えていたため、シューマッハーがステイアウトした佐藤琢磨の前でコースに復帰するという珍現象が起き、このレギュレーションが導入された。
ところが、今回のボッタスは不問に付された。レース後、レッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は「ハミルトンとの間に10車身以上遅れていたように思う。かつてハンガリーGPでは(セバスチャン・)ベッテルが同じような理由でペナルティを受けた」と語ったが、これは、セーフティーカー出動時の先頭車両のペースについて明記したレギュレーションと混同しているようだ。
・第39条10項 一旦セーフティカーの後方についたなら、レース先頭車両は、セーフティカーとの間隔を車両10台分以内の車間距離を保たなければならない(第39条13の場合を除く)。
つまり、2番手走行しているドライバーについては車両10台分以内とは明記されておらず、明記されているのは「不必要に遅くまたは不安定な走行」となっている。
では、ボッタスの10周目の走行はどうだったのか。ラップタイムを見ると、トップのハミルトンが2分2秒043だったのに対して、ボッタスは2分7秒440と5秒も遅かった。これはダブルピットをロスなく行うためで、レースでは定石とも言える。実際、ボッタスの2分7秒440よりも遅いラップタイムで走行していたドライバーは5人もいることを考えると、これでペナルティを問うのは難しいだろう。事実、レッドブル自身がFIAへ抗議していないところを見ると、マルコの不満はひとつのポーズにすぎないように思える。
ただし、ボッタスの戦略的なスロー走行によって、ハミルトンがステイアウトしたエステバン・オコン(アルピーヌ)の前でコースに復帰し、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の直後につけることができたのは、レギュレーションの盲点をついたやや不公平な出来事だったという印象は否めない。今後、再考する余地はある。
(Masahiro Owari)
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予選 | 結果 / レポート | |
7/7(日) | 決勝 | 23:00〜 |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |