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【気になる一言】「大切なことは、速いマシンに乗って何をするか」7冠王者に相応しいハミルトンのチャンピオンズ・スピーチ
2020年11月17日
第14戦トルコGPでは予選6番手からの大逆転勝利で、史上最多に並ぶ7冠の記録を達成したルイス・ハミルトン(メルセデス)。レース後に開かれた記者会見は、通常のトップ3ドライバーによる共同会見ではなく、ハミルトンだけの単独会見となった。いわゆる、チャンピオンズ・スピーチだ。これはタイトルが決定したときの特別の措置で、ここ数年ハミルトンが連続して行ってきた恒例行事だ。
多くの栄光をメルセデスとともに手にしてきたハミルトンには、「メルセデスの最速マシンに乗っているから」という成功を妬む声が少なくない。しかし、それが事実でないことは、予選で6番目の速さしかなかったマシンで、雨に濡れた路面にライバルたちが翻弄されるなか、1ストップで大逆転優勝を飾ったことが何よりも証明している。
この日の会見でも「今日のレースで、あなたは『最速マシンに乗っているから勝てる』という指摘が正しくないことを証明しました。この日の勝利はあなたにとってどんな意味を持ちますか?」という質問がとんだ。
ハミルトンは笑って、こう答えた。
「そうだね、こういう週末がもっと続いてほしいよ。今日のようなトリッキーなコンディションは大歓迎さ。だって、多くの可能性がある状況では、自分が何ができるかを証明できるからね。今日のレースでそれをみんなが見ることができたのなら、いいんだけど……自分ではやれたと思っているんだ」
ここまでは、このような形で見事な勝利を挙げた者であれば、おそらくだれもが口にする自信に満ち溢れた言葉かもしれないが、この日のハミルトンはコース上でのドライバーとしての能力の高さを見せただけでなく、ひとりの人間としての懐の深さを見せ、7冠王者に相応しい対応を示した。
それは敗者へ対する気遣いだ。
「ただ、今日のレースは本当に過酷だった。勝利のテープを切ることができなかった僕以外のドライバーたちもまた、みな才能を持った素晴らしいドライバーたちばかりだ。特に若い次代のスターたちへは『みんなもよくやっている』と励ましの言葉を贈りたいよ」
「それはランド(・ノリス/マクラーレン)かもしれないし、ジョージ(・ラッセル/ウイリアムズ)かもしれない。あるいはマックス(・フェルスタッペン/レッドブル・ホンダ)かもしれない。いずれにせよ、僕はこの世界で成功することがいかに大変であるかを知っているし、彼らがそれに向かって努力していることもわかっている」
「もちろん、この世界で勝つためには強いチームに在籍し、速いマシンを手に入れなければならない。過去にタイトルを獲得したドライバーもみな、そうだった。僕だって同じ。カート時代には勝つためにジェンソン・バトンの父親がチューニングしていた最高のエンジンの中古を得ようと、父が家を抵当に入れて2000ポンド(約27万円)出して買ったのを覚えている。F1で僕がこれまで勝ち取ってきた数々の栄光も、メルセデスの多くのスタッフたちの努力の賜物だということもわかっている。それがこのスポーツの本質だからね」
「でも、それでおしまいじゃないんだ。最も大切なことは、そこから先。速いマシンに乗って、何をするか。今日のレースでそれがわかってもらえれば、幸いだ」
7冠王者に相応しいチャンピオンズ・スピーチだった。
(Masahiro Owari)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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