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レッドブル・ホンダ分析:必死の徹夜作業は実らず。予選5番手を争うも、ギャンブルにでたライバルに軍配
2020年7月19日
F1第3戦ハンガリーGPの予選が、レッドブル・ホンダにとって厳しい戦いになることは、土曜日の朝の時点で予想できていた。
この日、FIA(国際自動車連盟)のテクニカルデリゲートから、レッドブル・ホンダがカーフュー(労働制限時間)を破ったことが発表されたからだ。
かつてのF1では徹夜でメカニックがセットアップを変更していた時代もあったが、加熱する競争を抑制させる一環として、現在はカーフューを設けて、一定の時間、サーキットにレーススタッフがとどまることは許されていない。
金曜日のセッション後のカーフューは、7月18日(土)深夜1時からフリー走行3回目が開始時刻の3時間前の午前9時までの8時間となっていたが、この時間内にレッドブル・ホンダのレーススタッフがサーキット内にいたことが、パドックの入退場を管理するゲートの電子記録で明らかになった。
ただし、シーズン中に2回まで例外が認められており、今回の件でレッドブル・ホンダにペナルティが科されることはない。とはいえ、今シーズン、カーフューを破ったのはレッドブル・ホンダ以外にはおらず、レッドブル・ホンダが今シーズン初のカーフュー破りとなったことを考えると、金曜日の時点でセットアップが決まらず、マシンのセッティングを大幅に変更していた可能性は高い。
このような努力にも関わらず、土曜日のフリー走行3回目になっても、レッドブル・ホンダのふたりのドライバーはハンガロリンクのコース上で苦しんでいた。マックス・フェルスタッペンはトップのメルセデス勢からコンマ6秒以上引き離され、チームメートのアレクサンダー・アルボンはトップ10圏外にとどまった。
フリー走行3回目から予選までは2時間しかない。この段階でレッドブル・ホンダにやれることは、それほど多くは残っていない。つまり、予選でもレッドブル・ホンダが苦しい戦いを強いられることは、火を見るよりも明らかだった。むしろ、想像していたよりも厳しい戦いとなった。
Q1からトップ10に入ることが簡単ではない状況の中で、なんとか2台そろってQ2に進出したレッドブル・ホンダだが、Q2ではアルボンがQ3進出を賭けた最後のアタックのアウトラップでフェラーリに引っかかってタイヤを十分に温めることができず、自己ベストを更新できず、約コンマ2秒差でQ3へ進出することができなかった。
4番手でQ2をクリアしたフェルスタッペンにも、Q3では厳しい戦いが待っていた。上位勢がQ2までにソフトタイヤを温存していたのに対して、フェルスタッペンはQ3で使用できる新品のソフトタイヤが1セットしか残っていなかった。そのため、この日のレッドブル・ホンダには新品のソフトタイヤを2セット残してQ3に進出したメルセデスとレーシングポイントに対抗できる力は残っていなかった。
そうなると、残された戦いは、5番手を巡るフェラーリ勢、マクラーレン勢との争いだった。彼らもまたQ3で使用できる新品のソフトタイヤは1セットしかなかったからだ。
通常であれば、セッションの後半の方が路面コンディションが良くなるため、新品タイヤでのアタックはセッションの後半に温存するのが常套手段となるが、この日のハンガロリンクはいつ雨が本降りになってもおかしくない空模様だったため、チームは1回目のアタックに新品タイヤを投入。これはマクラーレンも同じだった。
Q3の1回目のアタックを終えた時点で、フェルスタッペンは4番手。これに対して、フェラーリは1回目のアタックで中古のソフトを履き、新品は最後のアタックに温存するギャンブルに出た。
果たして、雨は降らず、フェラーリが路面コンディションが良くなったセッション終盤にフェルスタッペンのタイムを相次いで上回る。中古タイヤで最後のアタックを行ったフェルスタッペンは、自己ベストの1分14秒817に迫る1分14秒863を叩き出す懸命な走りを披露するが、1回目のアタックでトラックリミットによるタイム抹消となっていたセルジオ・ペレス(レーシングポイント)にも抜かれ、結局7番手に終わった。
予選で7番手と13番手に終わったレッドブル・ホンダ。それでも、フェルスタッペンは「7番手というポジションからスタートするので、トラブルを避け、少しでも多くのポイントを獲得したい」とレースに向け、あきらめない姿勢を見せていた。
(Masahiro Owari)
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |