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ジャック・ドゥーハンの父が語るアルピーヌでの「不公平」な扱い。ドライバー交代はシーズン開幕前からの方針か

2026年4月15日

 ロードレース世界選手権の500ccクラスで5年連続のタイトルを獲得した元世界チャンピオンのミック・ドゥーハンは、BWTアルピーヌF1チームが彼の息子ジャックを不当に扱ったと非難した。この一件は、密室で行われた意思決定の過程に疑問を投げかけている。


 かつてはありふれたドライバー交代と捉えられていた事態は、より深刻な様相を呈し始めている。忠誠心の揺らぎ、前もって計画された動き、そしてキャリアが本格的に始まる前に若いドライバーが窮地に立たされたことで、ミックの発言はより深い背景をがあることを示唆している。

 ジャックのF1昇格は、アルピーヌのドライバー育成システムの集大成となるはずだった。長期プロジェクトとして契約し、少なくともピエール・ガスリーのチームメイトとしてF1にデビューした当初は、安定性が期待されていた。

ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)
2025年F1第1戦オーストラリアGP ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)

■ジャックの扱いは「不公平だった」

 アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレの指揮のもと、フランコ・コラピントがリザーブドライバーに就任し、彼の母国アルゼンチンの企業がチームのスポンサーについたことで、ジャックの立場はすでに危うくなっているという憶測が生まれた。そして2025年シーズンの開幕からわずか6レース後、その噂は現実のものとなった。第7戦エミリア・ロマーニャGPからコラピントがジャックに代わって参戦することになったのだ。

フランコ・コラピント(アルピーヌ)
2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP フランコ・コラピント(アルピーヌ)

 ミック・ドゥーハンにとって、この一連の出来事は決して偶然ではなかった。


「それについてはコメントできないが、不公平だったと思う」とミックは語った。


「最初からそうだった。シーズン開幕前にドライバーを交代させた。そして、基本的にはそういうことだ」


「私の息子は長期契約を結んでいて、彼はアルピーヌで最初に(F1に)到達したドライバーだった。理由は言えないが、別の方向性が取られたのは明らかだった」


「それだけのことだ。ジャックは強い若者だし、今はバルセロナで(ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズの)レースに参戦している」


 言葉遣いは慎重だが、それが暗示するものは明白だ。ミックの見解では、チームが彼の息子との関係を断つという決断は衝動的なものではなく、ずっと前からすでに始まっていたものだったということだ。

■「契約をより重視するチームを探している」

 突然のシート喪失は、ジャック・ドゥーハンに様々な機会をもたらした。そのなかには全日本スーパーフォーミュラ選手権への参戦も含まれるが、この試みは失敗に終わっている。ジャックはシートを失った後もリザーブドライバーとしてアルピーヌに帯同し、これは一時的には救いとなったが、両者の関係は修復不可能のようだった。


 しかし今、別の場所で新しい章の幕が開けた。ジャックはTGRハースF1チームのリザーブドライバーに就任し、同時に耐久レースにも参戦している。


「彼は現在、ハースF1にリザーブドライバーとして所属しており、シートを確保するとともに、契約をより重視するチームを探している」とミックは述べた。


 それは意味ありげな言葉だった。何気ない一言ではなく、アルピーヌの契約や期待への対応に対する、遠回しな批判と言えるだろう。


 F1の世界では、ドライバーの交代は政治的な駆け引きなしにはめったに起こらない。しかし父親のミックが臆することなく意見を述べたことで、ジャックの件にはさらなる謎めいた側面がある。なぜなら、これはもはや単なるパフォーマンスや結果の問題ではなく、信頼、タイミング、そしてドライバーが真に実力を証明する機会を得る前に、その運命が決定づけられていたのではないかという問題だからだ。そして、大きなリスクのあるF1の世界では、こうした疑問は容易には解決しないのだ。

ジャック・ドゥーハン(ハース リザーブドライバー)
2026年F1第1戦オーストラリアGP ファンと写真を撮るジャック・ドゥーハン(ハース リザーブドライバー)


(Text : autosport web)


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