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【F1第20戦ベスト5ドライバー】ベテランですら攻略できなかったベアマン/セットアップの鍵を見つけ出したノリス
2025年10月30日
長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、各グランプリウイークエンドのドライバーたちの戦いを詳細にチェックし、独自の評価によりベスト5のドライバーを選出する。今回は第20戦メキシコシティGPの戦いを振り返った。
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■ノリスがライバルにショックを与えるほどの圧勝
ランド・ノリス(マクラーレン):予選1番手/決勝1位

ノリスはメキシコシティGPを最初から最後まで支配し、チャンピオンシップリーダーの座を奪い返した。予選で他を圧倒し、レース序盤の極めて重要な数メートルでもすべてを完璧にこなし、その後はシャルル・ルクレールら他のドライバーたちにまるで屈辱を与えるかのようなペースで彼らを引き離し、最終的には30秒もの大差をつけて勝利を収めた。
シンガポールGP期間中にMCL39のセットアップ方法に加えられた変更が大きな違いをもたらしたと、ノリスは認めている。それによって今やマシンを自分が望むとおりに正確に操ることができるのだという。その効果はメキシコでの週末を通じて明確に示された。
金曜フリー走行1回目をルーキーのパト・オワードにマシンを譲ったが、ノリスは週末の残りを支配し、グリップの低い路面を完璧に攻略し、今年最も圧倒的な勝利を手にした。
■FP1欠場の不利をはねのけ、4位獲得のベアマン
オリバー・ベアマン(ハース):予選10番手/決勝4位

ベアマンにとって、素晴らしい週末だった。ベアマンもノリスと同様にFP1で走行せず、平川亮にマシンを託した。ノリスはF1で7年のキャリアを持つため、FP1欠場は問題にはならないが、ルーキーのベアマンは、本来ならば最大限の走行時間を確保したかったはずだ。
そういう不利な状況にもかかわらず、ベアマンは素早くコースになじみ、再びエステバン・オコンを予選で上回り、Q3進出を果たした。しかし本当の見せ場は決勝で訪れた。見事なスタートを切った後、マックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセルの間で発生したアクシデントの影響で、ベアマンは4番手に浮上し、ハミルトンがペナルティを受けたことで、3番手に上がったのだ。
ベアマンはあっという間にトップチームのドライバーたちの餌食になると予想していた者たちは、すぐにその考えが間違いだったことを悟った。誰もベアマンを抜くことができず、ポジションを逆転することができたのは、1ストップで走ったフェルスタッペンだけだった。
ベアマンは、フェラーリのフレデリック・バスール代表に対し、自分がハミルトンの後任候補にふさわしいと見事に証明したといえよう。
■勝てないフェラーリから速さを引き出すため心血を注ぐルクレール
シャルル・ルクレール(フェラーリ):予選2番手/決勝2位

ルクレールのフェラーリへの揺るぎない献身が、いつの日かタイトルを獲得できるマシンで報われることを願うばかりだ。さもなければ、我々はF1史上最大級の才能の浪費を目撃することになるだろう。毎週毎週、ルクレールはSF-25からすべてを引き出すために心血を注いでおり、メキシコでは予選でも決勝でもそのスピードは際立っていた。
Q3の最初のアタックラップで暫定ポールポジションを獲得したが、その後ノリスが真の速さを見せたため、ルクレールはグリッド2番手となり、グリップの悪いダーティサイドからのスタートという不利な状況に置かれた。決勝では見事な発進を決め、ターン1での力強い防御、ターン2での際どいショートカットが相まって、2番手を死守。その後は、純粋なペースでは、後方から挑まれることなく、ライバルたちを引き離していった。
ミディアムタイヤが理想的ではないことが明らかになった後も、フェラーリが1ストップ戦略を貫く決断を下したため、ルクレールはタイヤを温存しながら長いスティントを走ることを強いられた。最終盤にフェルスタッペンが迫ってくることが明白だったため、それに備えてタイヤを守る必要があったのだ。
最初の攻撃は巧みに防ぎ、その後はバーチャルセーフティカーに助けられ、ルクレールは2位を確保した。それは彼の働きにふさわしい結果だった。
■より速いマシンに勝って3位をつかんだフェルスタッペン
マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選5番手/決勝3位

レッドブルはメキシコシティで苦戦を強いられた。RB21は過去4レースと比べてこの週末ははるかに効率が悪く、無敵のフェルスタッペンでさえグリッド5番手を確保するのがやっとだった。
ポジションを上げるチャンスを得るためには、決勝で一か八かの賭けに出て、何か違うことをしなければならないと感じたレッドブルは、トップチームの中で唯一、両ドライバーをミディアムタイヤでスタートさせた。
フェルスタッペンは素晴らしいスタートを切った後、ターン1でコースから大きくはみ出し、最初からコーナーを曲がろうともしない大胆なショートカットを敢行したが、ペナルティは科されなかったため、4番手を維持した。
ハミルトンやラッセルとの軽い接触でマシンに損傷はなかったものの、ベアマンの後方に閉じ込められ、追い抜きを仕掛けることができなかった。フロントタイヤが徐々にだめになっていったが、後半にソフトタイヤで攻めに転じるためには、スティントをできるだけ延ばす必要があった。
フェルスタッペンはその計画を遂行し、メルセデスの両ドライバー、オスカー・ピアストリ、そしてベアマンがミディアムタイヤで苦戦し予定外の2回目のピットストップを行ったことで、フェルスタッペンの状況は楽になった。彼はフリーエアで走った後に、残り2周でルクレールに追いつくことができたが、バーチャルセーフティカーが2位浮上のチャンスを阻んだ。
それでも、戦略と優れたタイヤマネジメントによって、自身より速いマシンに勝って、3位を獲得した。それが可能になったのは、フェルスタッペンが計算された素晴らしい走りをしたからだ。
■チームも予想しなかった入賞を成し遂げたボルトレート
ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー):予選16番手/決勝10位

ボルトレートは、シンガポールではF1で走り始めてから最も困難だった週末を経験したが、そこから見事に立ち直った。シンガポールで苦戦した際に、突然のペース不足を説明することができなかったボルトレートだが、初めて訪れたメキシコシティでは、最初から最後まで素晴らしい仕事をやり遂げた。
予選ではトラックリミット違反により最初のタイムを失い、Q2進出は果たせなかったものの、決勝序盤から着実に順位を上げ、同じルーキーのアイザック・ハジャーと激しいバトルを繰り広げた。
最終的にボルトレートはターン1での素晴らしいオーバーテイクでこのバトルに勝利し、ポイント圏内に食い込んだ。レース終了後、ザウバーの首脳陣は、自分たちのマシンの特性に合わないサーキットであったため、ポイント獲得を期待していなかったと述べ、ボルトレートのスピードとタイヤマネジメント、そして優れた戦略と見事なピット作業が組み合わさり、これほどの好結果を達成できたと称賛した。
(Text : Luis Vasconcelos)
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| 10/25(土) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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| 10/26(日) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
| 予選 | 結果 / レポート | |
| 10/27(月) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | ランド・ノリス | 357 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 356 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 321 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 258 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 210 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 146 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 97 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 41 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 39 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 713 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 356 |
| 3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 355 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 346 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 69 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 62 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 60 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |
| 第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |


