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【F速プレミアム】F1コラム:予測不可能なチャンピオンシップ、これがF1のあるべき姿

8月26日

 私はF1を愛している。最初からそう言っておきたいのは、このことを誰にも忘れてほしくないからだ。とは言うものの、過去数年にわたって私たちはF1ファンでいるのが難しい時期を経験してきた。ドライバーズおよびコンストラクターズ選手権で、メルセデスとそのドライバーが7年連続でタイトルを獲得しているのだ。フェラーリのミハエル・シューマッハーや、マクラーレンのアイルトン・セナとアラン・プロスト、ロータスのジム・クラークや、1990年代のウイリアムズの黄金期のことは忘れてほしい。

 メルセデスはF1の歴史で最も成功した時期を過ごしているのだ。メルセデスとハミルトンがチャンピオンになるのが“分かって”いながらシーズンが始まるのが嫌だったときもあった。確かに2016年にはロズベルグがタイトルを獲ったし、ベッテルは2017年と2018年に、性能の劣ったマシンで果敢に挑戦した。私がこれまでのところ2021年がハイブリッド時代における最高の年だと考える理由はこうしたことだ。

 もちろん私は今自分が大げさな言葉を使ったことは分かっている。が、今年見たすべての要素に目を向けると、今年は歴史に残るような非常に特別な年だと感じるのだ。今年は多くの変化やバトル、驚き、優れたレースがあった……そしてシーズンはまだあと半分残っている!12月までの間に何が起きるか考えずにはいられない。だが私が暑いスペインの夏を楽しむ間に、素晴らしかった2021年F1シーズン前半を振り返って楽しみたいと思う。

 まず、目を離せない多くの新しい要素がある。アルピーヌとアストンマーティンはF1のなかでも最もエレガントなカラーリングをまとって、チャンピオンシップに新風をもたらした。そしてフェルナンド・アロンソとセバスチャン・ベッテルという大物たちとのセンセーショナルな契約を締結したのだ。ここのところ、世界選手権の中団チームを観るのは常に面白いものだ。ベッテルは表彰台を獲得した。もし技術規定違反による失格がなかったら、表彰台は2回になるはずだった。アロンソのパフォーマンスは非常に素晴らしいもので、彼は自身のF1シーズン前半をハンガロリンクにおけるルイス・ハミルトンとの印象強い戦いで締めくくった。


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