【F速プレミアム】グランプリのうわさ話:フェラーリを追い出されたベッテルのささやかな意趣返し
3月23日
事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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レッドブル・レーシング代表のクリスチャン・ホーナーが明かしたところによれば、セバスチャン・ベッテルがアストンマーティンF1への移籍を、2020年F1第9戦トスカーナGPの直前である木曜日に発表しようと決めたのは、フェラーリにとってのF1参戦1000戦目という祝賀ムードに水を差したいとの思いがあったからだという。
F1を題材とした前回のNetflix特番に収録されたインタビューで、ホーナーは以下のように述べた。
「あのタイミングがすべてを物語っている。彼は、チームにとってあれ以上ないほど不適当な時期を選んだ。しかし、それは多分彼が頭にきていたからだ」
ベッテルが特に怒っていたのは、フェラーリ側から翌年の契約延長に関する条件が一切示されないまま、チーム代表であるマッティア・ビノットからは、すでに彼の後任としてカルロス・サインツJr.と契約締結済みであり、2021年の構想に彼が入っていない旨を、電話一本で告げられたことに対してだった。
裏口からひっそりとF1を去るつもりなどなかったベッテルは、1年間サバティカル休暇を取ったうえで2022年から合流してほしいというレッドブルF1からのオファーを拒絶したうえで、移籍発表の何週間も前の時点で、ローレンス・ストロールからの提案を受け入れていたのだ。
これまで4度の世界チャンピオンは、非常にストレスの大きい2020年シーズンを送ってきた。F1関係者の多くがフェラーリ所有のムジェロ・サーキットに到着する日に発表を行おうと考えたのは、チームを困らせたいと思った彼なりのやり方なのかもしれない。
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