2021年F1第15戦ロシアGP 決勝後のランド・ノリス(マクラーレン)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

【】初勝利を逃がし落胆するノリス「ステイアウトは僕の判断。雨が強まるという情報はなかった」マクラーレン/F1第15戦

9月27日

 2021年F1ロシアGP決勝で、マクラーレンのランド・ノリスは7位、ダニエル・リカルドは4位だった。

 ノリスは自身初のF1ポールポジションからミディアムタイヤでスタート、いったん2番手に落ちたものの13周目にカルロス・サインツ(フェラーリ)を抜き返してトップに立った。28周目にハードタイヤに交換し4番手でコースに復帰、上位勢がピットインを済ませた後、37周目に首位に復帰した。すぐ後ろにルイス・ハミルトン(メルセデス)が迫るなかでも、リードを守り続けたノリスだが、レース終盤、雨が降り出した。

 チームはインターミディエイトへの交換を促すが、ノリスは「ノー!」とステイアウトを主張。ハミルトンはタイヤ交換を行い、大きく遅れての2番手で復帰するなか、ノリスはコースオフを喫し、結局首位を明け渡すことになった。51周目にノリスはインターミディエイトに交換し、8番手でコースに戻り、ひとつ順位を上げて7位でフィニッシュした。

 ノリスはピットインする際にピットレーン入口でスライドし、ラインをカットした。この件がレース後、審議されたが、スチュワードは、コンディションが悪化するなか、ノリスが大幅に減速しながらもコントロールを失ったことを考慮に入れて、戒告処分にとどめた。

2021年F1第15戦ロシアGP ランド・ノリス(マクラーレン)
2021年F1第15戦ロシアGP ランド・ノリス(マクラーレン)

■マクラーレンF1チーム
ランド・ノリス 決勝=7位
1番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→インターミディエイト

 最終的に、望んでいたレースにはならず、目指していた結果を手に入れることができなかった。いいスタートを決めて、ファーストスティントはうまくやれた。終盤に雨が降り始めた時、僕たちはピットインしないという判断をした。それですべてを失った。その時のコンディションに基づいて決断を下したのであり、それはその時点では正しかった。チームからの情報に沿って僕が判断した。何をもっとうまくやれたのかを、これからチームと一緒に見ていく必要がある。

 もちろん、ものすごくがっかりしている。僕たちは週末を通して強かった。今日はマシンが快適でいいペースを発揮できていた。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。彼らのハードワークに感謝したい。このリザルトは僕たちの週末を正確に反映するものではないけれど、ポジティブな要素もたくさんある。これから分析し、リセットし、次のトルコで立ち直りたい。

(インターミディエイトへの交換が遅れたことについて語り)僕たちはステイアウトするという判断を下し、その判断を支持している。ただ、最終的にはそれは間違った判断だった。僕が決断した。チームと半々の割合で下した決断だけど、実際には彼らの方は僕をピットインさせたいと思っていて、僕はステイアウトすると決めたような感じだ。だから僕の決断と言っていい。それが正しいと思っていた。

 どういうわけか、僕たちはどれだけ雨が激しくなるかを分かっていなかった。僕は、突然激しくなるとは言われなかったし、知らなかった。激しい雨になるのではなく、小雨のまま続くという情報を受け取っていて、それをもとに、僕が判断した。

 優勝できたはずなのにできなかったのだから、もちろんがっかりしている。でも、ポジティブな面に目を向けると、ポイントを多少稼げたし、ダニエルもいい仕事をした。チームにとって悪い一日ではなかったよ。

2021年F1第15戦ロシアGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)
2021年F1第15戦ロシアGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)

■マクラーレンF1チーム
ダニエル・リカルド 決勝=4位
5番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→インターミディエイト

 波乱の多いレースだった。このコースでは何も起きないこともあるのに、今週末は予選でも決勝でもいろいろなことが起きた。

 僕のスタートは良すぎたみたいで、いったんポジションを落としたけれど、1周目の間にいくつか取り戻した。ファーストスティントのディフェンスはとてもうまくやれたと思う。セカンドスティントではいいオーバーテイクが何度かできた。ただ、ハードタイヤでのスティントの終盤は少し苦しんだ。

 でも雨が降ってきて、すべてが一変した。インラップは混乱していて、ターン7で、カルロスが飛び出して、僕も、マックス(・フェルスタッペン)もコースオフした。マックスは前を行く僕たちふたりを見たから、あまりひどいことにならずに済んで、そこで前に出ることができたんじゃないかな。インターでコースに戻ると、カルロスがすぐ前にいた。最後の数周は必死に彼を追いかけたけど、時間が少し足りなかったね。あと少しで表彰台だった。でも4番手も悪くない。たくさんポイントを稼げたし、こういうトリッキーなコンディションで、事故に巻き込まれることなく走り切れるのはいいことだ。

 ポジティブな要素がいくつか見つかったが、個人的にはまだ取り組むべきこともある。引き続き努力し続けるよ。



(autosport web)