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【】世界の名コーナー百景 第1回:マゴッツ〜ベケッツ〜チャペル(シルバーストン・サーキット/イギリス)
8月14日
ネーミングの由来や数々のバトルを生んだ名コーナーの歴史を紐解く
F1マシンがもっともF1マシンらしく見える場所シルバーストンの高速S字区間にはそんな魅力がつまっている
F1マシンの運動性能を堪能
マゴッツの名は、コーナーの先にある地名「マゴッツムーア」に由来しており、ベケッツとチャペルは近隣の「聖トーマス・ベケット教会」にちなんで名付けられている。
2本のストレートに挟まれたこの“超高速S字コーナー”は、他のサーキットには見られないシルバーストン特有のユニークなコーナー。ストレートを立ち上がってくるマシンは7速全開でマゴッツへ進入。300q/hから左、右へとステアリングを切る。この時、ドライバーには4.5Gもの横Gがかかる。
その次にやってくる左コーナーのベケッツは5速、220q/hで通過。チャペルへと続く右コーナーは252q/hでクリアし、ハンガーストレートへと一気に加速していく。現在の超高速S字レイアウトとなったのは、高速コースから中高速テクニカルコースへと大改修された1991年のことだ。
名コーナーのなかでもあまりに有名すぎるこの超高速S字は、決してバトルが多いわけではない。カテゴリーは違うが2006年のGP2で、3台が横並びになり繰り広げられたオーバーテイクシーンが年間ベストにあげられた程度(L.ハミルトンが、C.ピッチオーネとN. ピケJr. をオーバーテイク/ http://www.youtube.com/watch?v=5b8D0g0SmB0)。
しかし、ここを驚異的なスピードで駆け抜けていくF1マシンほど美しいものはない。その意味でパトリック・ヘッドが挙げる92年ナイジェル・マンセルの予選アタック(2番手の僚友に約2秒もの大差をつけた)は、この超高速S字を駆け抜けたベスト・オブ・ベストだったと言えるだろう。