2026年F1第3戦日本GP オリバー・ベアマン(ハース)

【】ベアマン、クラッシュの衝撃は50G「これまでなかったような大きな速度差が原因」ハースは3戦連続入賞で選手権4位キープ

3月30日

 3月29日(日)、2026年シーズンのF1第3戦日本GPの決勝レースが行われ、TGRハースF1チームのオリバー・ベアマンはリタイア、エステバン・オコンは10位でレースを終えた。

 ベアマンは18番手からミディアムタイヤでスタートし、1周目に16番手にポジションを上げた。その後15番手に上がり、16周目にピットに入りハードタイヤに履き替えた。ピットアウト後、ベアマンは前を走るフランコ・コラピント(BWTアルピーヌF1チーム)を追っていたが、スプーンの手前でMGU-Kのエネルギーを使い切ったコラピントが減速。この時コラピントのマシンと、すぐ後ろまで迫っていたベアマンのマシンとの速度差が大きかったため、接触を回避するためにベアマンは左に避けたが、その際コース左の芝生に乗り上げてしまい、発泡スチロールでできた看板に衝突し、スピンを喫してスプーンのアウト側にあるウォールにクラッシュした。この時の衝撃は、50Gに達したということだ。

 その後の国際映像では、マシンを降りたベアマンが右足を痛めている様子が映し出された。メディカルカーに乗ってコースを後にしたベアマンは、メディカルセンターでレントゲン検査を受け、ハースのプレスリリースによると、右膝を打撲していたということだ。

 一方オコンも、ミディアムタイヤで12番手からレースをスタート。9番手まで上がった16周目にピットに入ってハードタイヤに交換したが、その直後にベアマンのクラッシュによりセーフティカー(SC)が出動したことで、後からピットストップを行ったドライバーの方がタイムロスが少なく、オコンは11番手にポジションを落としてしまった。しかしその後コース上でガブリエル・ボルトレート(アウディ・レボリュートF1チーム)を抜いて10番手に上がり、そのまま順位をキープして10位でフィニッシュ。今シーズン初入賞を果たした。

 小松礼雄代表は、「まず第一に、オリーが無事でよかったです」とベアマンの無事を喜んだ。

「このレースから得られるものはたくさんあります。この新しいレギュレーションの下で、最も小さな規模のチームとして、全レースでポイントを獲得できたのは非常にいいことです。現在も(コンストラクターズ)選手権4位で、18ポイントを獲得しているのは素晴らしいことです」

 第4戦バーレーンGPと第5戦サウジアラビアGPが中止になったことで、4月はまったくレースのない期間となる。小松代表は、この1カ月をパフォーマンスの改善に充てたいと語った。

「4位から7位までの競争は非常に激しく、差はわずか4ポイントです。4月のこの期間を最大限に活用して、これまで学んできたことをすべて見直し、オペレーションやマシンの改善、そして毎回よりよりパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいかを理解することが必要です」

豊田章男会長&小松礼雄代表(ハース)
2026年F1第3戦日本GP トヨタの豊田章男会長&小松礼雄代表(ハース)

■オリバー・ベアマン(TGRハースF1チーム)
決勝=DNF(20周/53周)
18番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード

オリバー・ベアマン(ハース)
2026年F1第3戦日本GP オリバー・ベアマン(ハース)

「まず第一に、すべて大丈夫だし、僕は元気だよ。恐ろしい瞬間だったけれど、すべて大丈夫だ。それが一番重要なことだ。アドレナリンも少し落ち着いてきた。帰路は長くなりそうだけど、僕はまったく問題ない。マシンはボロボロだけど、リセットするのに1カ月ある。でも、チームには申し訳ない気持ちだ。大変な作業になるだろうからね」

「(インシデントについては)時速50kmというかなりのオーバースピードだった。これは新しい規則の一部で、僕たちはこれに慣れなければならない。でもあれだけのスピードが出ていたことを考えると、十分なスペースが与えられていなかったように感じた」

「僕たちはもう少し寛容な姿勢で、より万全の準備を整える必要がある。残念ながら、これはF1ではこれまで見られなかったような大きな速度差が原因だった」

「立て直すのに1カ月あるので、マイアミには強くなって戻ってくる。それが今の目標だ」

■エステバン・オコン(TGRハースF1チーム)
決勝=10位(53周/53周)
12番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード

エステバン・オコン(ハース)
2026年F1第3戦日本GP エステバン・オコン(ハース)

「まず最初に、オリーが無事でよかった」

「残念ながら、セーフティカーのタイミングが3戦連続で僕たちにとって不利に働いた。スタートはまずまずで、順調に進んでいたけれど、ガビ(ガブリエル・ボルトレート/アウディ・レボリュートF1チーム)とリアム(・ローソン/ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム)に抜かれてしまった・なんとかガビをコース上でオーバーテイクしたが、リアムを抜くことはできなかった」

「前方ではマックス(・フェルスタッペン/オラクル・レッドブル・レーシング)とピエール(・ガスリー/BWTアルピーヌF1チーム)がいいバトルをしていて、僕もそこに加わりたかったが、リアムの後ろで身動きが取れなかった。だから彼らの争いに加わることができたかどうかはわからない」

「全体的にはいい週末だったし、あらゆる状況でマシンの性能を最大限に引き出すことができた。もう少し順位を上げられたかもしれないけれど、すべてをコントロールできるわけではない」



(Text : autosport web)