唯一の新人リンドブラッドは「新規則に向いているのかも」技術的な理解力の高さをチームが評価【ギョロ目でチェック】
2025年にF1に参戦していた20人のドライバーのうち、19人が2026年も残留した。新たにF1に参入したキャデラックは元F1ドライバーふたりを起用したことにより、2026年にただひとりF1にデビューすることになったのが、レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドだ。
昨年のFIA F2でランキング6位に終わったことで、今回のF1へのステップアップが少し早すぎるという声も聞かれたが、開幕戦では周囲の雑音を走りで打ち消した。初めての予選では、いきなりQ3に進出した。
「週末を通して僕たちはかなり競争力があると思っていたから、自分の仕事に集中することだけを考えていた。バーレーンの状況を考えると、この結果は期待以上。日曜日のレースが待ちきれない」
迎えたデビューレース。リンドブラッドは9番グリッドから好スタートを決める。1コーナーまでにチームメイトのリアム・ローソンとアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)をパスすると、1コーナーの立ち上がりで昨年の王者であるランド・ノリス(マクラーレン)とルイス・ハミルトン(フェラーリ)のふたりをオーバーテイクして4番手に浮上した。

「数年前までテレビで見ていたドライバーたちと実際にバトルをしているのは不思議な気分だったけど、レースをしている以上、ポジションを簡単に譲るつもりはなかった。だって僕は戦うためにここにいるから」
そう語ったリンドブラッドは、続く9コーナーへ向けたバックストレートでアイザック・ハジャー(レッドブル)を仕留めにかかる。「8コーナーまでバッテリーを温存して、9コーナーで一気に行った」と言うリンドブラッドはハジャーを抜いて、この時点でなんと3番手までジャンプアップした。
ハミルトンとハジャーの逆襲を許し、1周目のコントロールラインを5番手で通過したリンドブラッド。その後、アントネッリ、ノリス、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、オリバー・ベアマン(ハース)にも抜かれたものの、F1デビュー戦で見事8位入賞を果たした。

昨年まで角田裕毅のレースエンジニアを務めていたエルネスト・デジデリオは、リンドブラッドの快走をこう分析する。
「アービッドは技術的な理解が高く、エネルギーマネージメントが複雑になった2026年の新レギュレーションに向いているのかもしれない」
長年、レーシングブルズで若手を育ててきたジョナサン・エドルズもリンドブラッドの才能を高く評価していた。

「開幕戦の初日のフリー走行でピット出口で止まってしまうというトラブルに見舞われた。彼の責任ではなく、ソフトウェアの問題だった。ルーキーにとっては少しでも走り込みを行いたいところだったが、アービッドは冷静だった。それが週末の残りで彼をいい方向へ導いたことは間違いない」
第2戦中国GP初日も、トラブルによりフリー走行1回目にストップしたリンドブラッド。ここから、どんな巻き返しを図ってくるのか。今年は5人目のイギリス人もほかの先輩ドライバー同様、注目を集めそうだ。