元F1ドライバーのハイドフェルドが新たな電動フォーミュラシリーズを共同創設。カートとフォーミュラEの中間層を狙う
ドイツ人の元F1ドライバー、ニック・ハイドフェルドは、新しいレースシリーズ『Formula G(FG)』を立ち上げた。このシリーズでは、電動のシングルシーターのマシンを用いて、2026年中に最初のシーズンを開始することを計画している。
2000年から2011年にかけてプロスト、ザウバー、ジョーダン、ウィリアムズ、BMW、ロータスでレースを戦い、13回の表彰台を獲得したハイドフェルドは、フォーミュラEに参戦するマヒンドラの元チーム代表であるディルバグ・ギルと手を組み、F1カタールGPを開催するルサイル・インターナショナル・サーキットの近くに拠点を設けた。現在ハイドフェルドはシリーズの詳細な計画を発表する準備を進めている。
ハイドフェルドによると、この新しいシリーズは『Formula G(FG)』と呼ばれるという。『F』はFormula、『G』はgreen、good、groundbreaking、growthなど複数の意味を持つということだ。
「フォーミュラEのマヒンドラで僕のチーム代表を務めたディルバグがこの構想を考え、僕に教えてくれた。僕は非常に感銘を受けたので、この会社とシリーズの共同創設者になった」
ハイドフェルドは、なぜこの新しいシリーズが必要だと考えているのかについて、次のように語った。
「フォーミュラEという頂点とゴーカートとの間には大きな隔たりがある。そのなかに、電動フォーミュラはない。だから僕たちは完全な電動のマシンでそこに参入したい」

またハイドフェルドが共同創設者を務めるこの会社は、FGのコスト管理にも注力している。
「モータースポーツをより身近で安価なものにするという基本理念において、おそらく最も重要なふたつのポイントがある。それは、(モータースポーツが)より高額になっているが、ある意味ではより環境に優しいものになっているという点だ」
ハイドフェルトとギルがコスト抑制のために見つけた方法は、“マシンを所有し、よりいっそう活用すること”だという。
「僕たちのシリーズにおける他に例のない点というのは、同一のマシン/シャシーが、同じ週末にふたりのドライバーによって、ふたつの異なるカテゴリーで使用される点だ。一方の速い方のカテゴリーでは2基の電動モーターが駆動し、もう一方のジュニアフォーミュラでは、1基のみ使用する。つまり同一のマシンが週末ごとにふたつのイベントに参加し、ふたりの異なるドライバーによってドライブされるということだ。ビジュアルとパフォーマンスのためにも、フロントウイングやその他のパーツを変更する予定なので、間違いなくコストを抑えられるだろう」
ハイドフェルドはさらに革新的な構想も明かした。
「1年において、同一のマシンをふたつの地域で使用する。まずは中東で始まり、冬の間に5カ月にわたるシリーズを行う。その後は2か月間中断して、車両を完全に再構築する。そしてヨーロッパに向かい、春から秋にもう5カ月レースをするというものだ」
現在、さらにふたつのシリーズが計画中であり、ひとつはアメリカ大陸、もうひとつはアジア・オセアニア地域を予定しており、2027年から2028年のかけての冬の間に行われる可能性があるという。しかし現時点では、ハイドフェルドとギルは、今年末までにレースを開始するふたつのシリーズについて計画を最終調整し、経験豊富なレースチームを誘致している。詳細については近日中に発表される予定だ。