マルコ、レッドブル所有のテレビ局の番組に出演。チームの功績や、“新しい勝者”を求めたフェルスタッペン獲得の動機を語る
ヘルムート・マルコは、新経営陣とは不和のままレッドブル・レーシングを去ったが、彼は飲料会社の方のレッドブルのなかでは良好な関係を維持しているようで、今週初めに『Hangar-7』から放送された『ServusTV』の番組『Sport and Talk』にゲスト出演したときにそのことが証明された。
オーストリアのテレビ局『Servus TV』は、国営テレビ『ORF』とともに国内のF1放映権を共同所有しており、レッドブルの共同創設者であるディートリッヒ・マテシッツによって設立され、レッドブルが単独で所有している。そのため、マルコが番組に出演しているということは、彼がまだ社内に数人の友人を持っていることを示している。
チームのこれまでの功績を振り返り、マルコは「素晴らしい、誇らしい瞬間がたくさんあった。しかし、それは常にチームワークによるものであり、素晴らしい精神、いわゆるレッドブル・スピリットによるものだった」と述べた。
「我々はフェラーリ、メルセデス、ホンダといったビッグネームに勝った」
そしてマルコは、マテシッツとの友情とその始まりについて、「我々はふたりともシュタイアーマルク州出身で、地方から聖地イングランドへやって来た。勇気と熱意、そしてもちろん資金があれば、何が可能になるか我々は示した」と語り、その過程で多くのことを成し遂げたことを主張した。

2014年、レッドブルが年末にセバスチャン・ベッテルをフェラーリに奪われるとわかっていたなか、マックス・フェルスタッペンを雇おうとした動機について質問されると、マルコは次のように答えた。
「当時我々は新しいセバスチャン・ベッテルを求めていたのではなく、新しい勝者を求めていた。新しいスターは誰なのかを見ようともした。何かをコピーすることはできない。セバスチャンとマックスはふたりとも素晴らしいドライバーで、素晴らしい技術を持っているが、それぞれ独自の個性を持っている」
またマルコは、ライバルチームが若いドライバーを成功に導くためのトレーニング方法に否定的な見方をしているようで、次のように明言している。
「レッドブルのジュニアプログラムでは、カメラの前で画一的なトレーニングは行わない。彼らはみな、自身のアイデンティティを生きるべきだから、全員が成長した。セバスチャンとマックスも同様だった。セバスチャンの場合は、環境の分野にさらに進んだ。マックスの場合はまだわからない」

興味深いことに、マルコはレッドブルでの若いドライバーの扱い方について言及する際に、まだ現在形を使っていた。これは、彼が社内での自身の役割から解雇されたことをまだ完全に受け入れていないことの明らかな兆候だ。
グランプリレースから引退した今、F1をどれだけ熱心に追うかについて、マルコは、「自宅に作業ステーションを設置しているところだ。そして、『ServusTV』がすべてのレースを放送するわけではないので、どのチャンネルが自分に一番合っているかを確認する」と語ったが、レースを観戦する計画は固まっていないようだ。
「私は強制されていないが、チャンピオンシップがどうなるか見ていく。あまり遠くなく、時差もそれほど大きくないところを選ぶ。他のビジターと同じ様に選ぶだろう。たとえば中東だと、バーレーンはとても快適な場所のひとつだ。ヨーロッパではバルセロナだ。モンテカルロはテレビで観るよ」
