ルイ・ヴィトンがF1モナコGPのタイトルスポンサーに就任。2026年より複数年契約を締結
2026年シーズンより、フランスの高級ブランド『Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)』がF1モナコGPのタイトルスポンサーを務めることが発表された。同社はカレンダーのなかでも最も象徴的なイベントのひとつであるグランプリで、ハイファッション、伝統、モータースポーツをより密接に結びつけることになる。
モナコGPは2026年6月4日から7日まで開催される第83回大会から正式に『Formula 1 Louis Vuitton Grand Prix de Monaco(F1ルイ・ヴィトン・グランプリ・ド・モナコ)』と改称される。これは複数年の契約であり、2025年に公式パートナーとなったルイ・ヴィトンが、F1における存在感を拡大するための新たな一歩だ。

ルイ・ヴィトンとモナコの関係は決して新しいものではない。2021年から2024年にかけて、同ブランドはモナコ自動車クラブと提携し、特注のトロフィートランクを表彰台で披露した。これはそれ以来、レース当日の祝賀行事としてお馴染みの伝統となっている。
この特徴的なトランクは、2021年と2023年のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の優勝、2022年のセルジオ・ペレス(レッドブル)の優勝、2024年のシャルル・ルクレール(フェラーリ)による感動的な母国での初優勝、そして2025年のランド・ノリス(マクラーレン)の優勝と、数年にわたり勝利を象徴してきた。2026年のグランプリは、ルイ・ヴィトンの特製トロフィートランクが登場するモナコGPとしては6年連続となる。
2026年のレースウイークを通じて、ルイ・ヴィトンはサーキット周辺でブランドのビジュアルアイデンティティとF1のイメージを組み合わせた特注のインスタレーションとともに、トラックサイドで一際目を引くブランディングを展開することになる。またモナコ自動車クラブも、イベントの新たな公式ポスターを発表した。伝統を破り、スタート/フィニッシュラインにスポットライトを当て、表彰台とルイ・ヴィトンのトロフィートランクを脇に配置するなどしている。
このパートナーシップは、ルイ・ヴィトンと旅行およびスピードとの長年にわたるつながりを反映している。このブランドのモータースポーツとの関わりは、ジョルジュ・ヴィトンが最初の自動車用トランクをデザインした19世紀後半にまで遡る。それ以来、同社はアメリカズカップ、FIFAワールドカップ、バロンドール、パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会など、世界のスポーツ団体のトロフィートランクを製作してきた。
ルイ・ヴィトンは、2024年にグランプリ初のタイトルスポンサーとなった、同じく複合企業グループ『LVMH』傘下のブランドであるタグ・ホイヤーに続き、F1での活動に加わることになる。2025年の開幕戦は『F1ルイ・ヴィトン・オーストラリアGP』の名前で開催されており、モナコGPはそれに続くものとなる。