2025.12.14

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:2021年最終戦でアシストを完遂したペレスの走りが再評価


(c)XPB Images
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 セルジオ・ペレスは、元雇用主のレッドブルに対して軽い皮肉を示し、F1の問題についてコメントしているXのジョークアカウントの投稿を引用リポストしたが、それには映画『アベンジャーズ』のミームが掲載されていた。アブダビのパドックにいた多くの人々は、先週日曜日のレースで、ランド・ノリスが新しいタイヤでコースに復帰次第、角田裕毅が限界を超えたポジション防衛を披露するだろうと公然と予想していた。しかし、そうはならなかった。2台のクルマの間には速度差があったため、ノリスが通過するのに必要だったのはたった1回のオーバーテイクだった。
■regist■
 物議を醸した2021年の最終戦かつ決定戦において、セルジオ・ペレスがわずか2周でルイス・ハミルトンに8秒も失わせた様子は、人々の記憶に強く残っている。レース終盤にニコラス・ラティフィがクラッシュしたが、その8秒の間にハミルトンはソフトタイヤを履くためのセーフティカー下でのピットストップの機会を得られなかった。その隙に(マックス・)フェルスタッペンはピットストップを行った。その後、当時のレースディレクターのマイケル・マシがルールを遵守しなかったため、最終ラップでフェルスタッペンが首位とタイトルを奪取した。

 そのXのジョークアカウントは、2024年末のペレスの解雇に言及し、映画の登場人物のひとりが「もしかしたら私は君に厳しすぎたかもしれない」と発言するミームに、レッドブルのユニフォームを着たままのペレスの写真を載せた。ペレスはすぐにこの投稿を自身のソーシャルメディアプラットフォームで共有し、「もしかしたらね……」という一言を付け加えた。

Perhaps 🤣 https://t.co/LA9dhG7VgK

— Sergio Pérez (@SChecoPerez) December 7、 2025


■フェラーリ期待の新鋭
(c)XPB Images
 フェラーリは、FIA F3チャンピオンのラファエル・カマラに大きな期待を寄せており、2026年初頭から彼をF1プログラムに参加させる予定だ。このブラジル人ドライバーは、ヨーロッパ・フォーミュラ・リージョナル選手権とFIA F3選手権で、2年連続でチャンピオンとなり、そのスピード、一貫性、レース技術によってフレデリック・バスールとフェラーリ経営陣に強い印象を与えてきた。

 アブダビでバスールは、「ラファ(ラファエル・カマラ)はFP1セッションに何度か参加する」と述べたが、グランプリで走行する回数については明言を避け、「TPCにも数回参加する予定だ」とつけ加えた。これは、FDA(フェラーリ・ドライバーズ・アカデミー)の若手ドライバーであるディーノ・ベガノビッチが今年経験してきたプログラムとほぼ同じだが、ベガノビッチはシーズン序盤の週末に奇妙な電子系統のトラブルに頻繁に見舞われ、彼のF2シーズンは期待外れに終わった。

 複数回のチャンピオンを誇るインビクタ・レーシングでレースをするカマラは、シャルル・ルクレール、ジョージ・ラッセル、レオナルド・フォルナローリの偉業を再現し、F3とF2のタイトルを2年連続で獲得する可能性が高い。もしそうなれば、フェラーリはオリバー・ベアマンを自分たちのレースチームに昇格させ、ハースでのベアマンのシートにはこの若いブラジル人をあてがうかもしれない。

■ヘルマン・ティルケの出番
(c)IFEMA MADRID
 マドリードGPの主催者から朗報が届いた。IFEMA敷地内で開催されるストリートレース運営の変更を受けて、F1とFIAは来年のレース開催の実現可能性について安堵し、イスタンブール・パークとアルガルベ・インターナショナル・サーキットの管理者との交渉をすべて中止した。

 F1の情報筋によると、スペインの主催者は数週間前にスケジュールが大幅に遅れていて追いつくためのノウハウがないことを認識し、サーキットの建設をヘルマン・ティルケと彼の会社に委託したという。ティルケはすぐに作業に取り掛かった。彼の計画のおかげで、F1はマドリングが予定どおりに完成するという確信を持ったという。

 これにより、2026年最後のヨーロッパグランプリの開催地に関する懸念は解消され、マドリードではモンツァに続いて8月の第2回目の週末に開催されることが確実となった。一方でトルコとポルトガルはカレンダーに空きが出るまでフォーミュラワン・マネジメントとの交渉再開を待たなければならなくなった。

(Translation: AKARAG)

最新ニュース一覧

2025-12-14更新
2025-12-13更新
2025-12-12更新

最新PHOTO一覧






|TOP|NEWS|