2025.11.23

【決勝日レポート】
フェルスタッペンが今季6勝目。ノリス、痛恨のオーバーラン【F1ラスベガスGP決勝レポート】


2025年F1第22戦ラスベガスGP 決勝スタート
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 日本時間11月23日、2025年F1第22戦ラスベガスGPの決勝レースが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季6勝目/自身通算69勝目を飾った。

 2位にランド・ノリス(マクラーレン)、3位にジョージ・ラッセル(メルセデス)が続いた。ピットレーンスタートの角田裕毅(レッドブル)は14位となった。

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 今季22戦目の舞台はラスベガス市街地に特設されたラスベガス・ストリップ・サーキット。 スタートタイヤはトップ10台を含む14台がミディアムタイヤ(イエロー/C4)を選択した。

 一方、11番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、15番グリッドのフランコ・コラピント(アルピーヌ)、16番グリッドのアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、18番グリッドのガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)、19番グリッドのルイス・ハミルトン(フェラーリ)という後続の5台がハードタイヤ(ホワイト/C3)をチョイス。そして、ただひとり17番グリッドのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がソフトタイヤ(レッド/C5)を選択した。

 現地時間20時過ぎ、気温17度、路面温度25度、湿度37パーセントというドライコンディションで、50周のナイトレースはスタートを迎えた。

2025年F1第22戦ラスベガスGP 決勝スタート

 ターン1に向けてアウト側からスタートしたノリスは、イン側に寄せてフェルスタッペンの行方を阻もうと試みる。しかし、肝心のターン1でノリスはオーバーランを喫し、これでフェルスタッペンが首位に浮上。2番手にラッセル、3番手ノリスというオーダーとなった。

 そのターン1では後続でアクシデントが発生。ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)ら複数台が絡み、1周目からバーチャル・セーフティカー(VSC)導入に。なお、ストロールとボルトレートの2台はこのアクシデントの影響でリタイアとなった。

2025年F1第22戦ラスベガスGP スタート直後ターン1でのアクシデント

 また、ピットレーンスタートの角田は1周目に17番手に浮上すると、2周目終わりにピットインしハードタイヤに交換。リアム・ローソン(レーシングブルズ)が接触でフロントウイングを損傷し緊急ピットインを強いられたことで、角田は16番手でコースに復帰する。

2025年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(レッドブル)

 4周目にVSC解除となると、フェルスタッペンは逃げの体制に。DRSを使えるラッセルはフェルスタッペンにプレッシャーをかけたい場面だったが、セットアップの違いが影響してか、DRSを使えないフェルスタッペンの方がペースが良く、ファステスト更新ペースで周回を続ける。

 ポールポジションから3番手に下がったノリスは、ペースコントロールをしつつも、10周目にはラッセルに3秒差をつけられてしまう。また、12周目にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がシャルル・ルクレール(フェラーリ)にかわされ7番手に後退。序盤のマクラーレン勢は、ラスベガス市街地で苦しい展開が続いた。

2025年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 16周目にコース上のデブリ回収のため2度目のVSCが導入。VSCはすぐ解除となると、そのタイミングでピアストリがハジャーをかわし6番手に浮上する。

 18周目には、2番手ラッセルが上位勢で真っ先にハードタイヤに履き替えた。一方のノリスはラッセルが前からいなくなったことでクリーンエアを獲得。ファステストラップを連発し、ラッセルに対しオーバーカットを狙う。ただ23周目にノリスがハードタイヤに履き替えると、ラッセルの2.8秒後方でコースに復帰する。

 スタート直後に首位の座を掴んだフェルスタッペンは、序盤からラスベガスGP支配。26周目にハードタイヤに履き替えると、ラッセルの1.3秒前でコースに復帰。ラッセルに隙を見せることなく、首位の座を守り続ける。一方、角田は28周目に2度目のピットストップでミディアムタイヤに書き換えると、16番手でコースに戻った。

 32周目に3番手ノリスがファステストラップを更新すると、2番手ラッセルとのギャップを0.9秒まで縮め、DRS圏内に入った。34周目のバックストレートエンドのターン14でラッセルをかわしたノリスが2番手に浮上。ノリスは約5秒先を走るフェルスタッペンの背中を追った。

 ノリスの2番手浮上を知ってか、フェルスタッペンは36周目、続けて37周目、39周目、40周目にファステストを更新。ノリスとの間合いを着々と広げた。

2025年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 終盤は4番手争いが白熱。ソフトスタートから2周でハードタイヤに履き替えたアントネッリは1ストップ戦略で走り続け、終盤4番手までポジションを上げた。5番手ピアストリ、6番手ルクレールとはテール・トゥ・ノーズの時間が続いたものの、アントネッリはピアストリ、ルクレールを抑え続けた。なお、アントネッリにはジャンプスタートに伴う5秒のタイムペナルティが下っている。

 50周目を終え、フェルスタッペンが今季6勝目/自身通算69勝を飾った。20.741秒差の2位にノリス。そして、23.546秒差の3位にラッセルが続いた。フェルスタッペンは最終周にファステストラップとなる1分33秒365を記録する圧倒ぶりでラスベガスを制した。

 以下、4位ピアストリ、アントネッリは4番手チェッカーから5秒ペナルティ適用で5位、6位ルクレール、7位カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、8位アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、9位ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、10位ルイス・ハミルトン(フェラーリ)までが入賞となった。角田は終盤45周目にガスリーを交わし、14位でチェッカーとなった。

 次戦となる2025年F1第23戦カタールGPは11月28日〜12月1日に、ルサイル・インターナショナル・サーキットで開催される。

2025年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
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(Text:autosport web)

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