キャデラック&フェラーリのテストが順調に終了。ペレスが3レース分を周回、パフォーマンスは健在
セルジオ・ペレスは11月13日と14日、キャデラックF1チームのテストに参加し、2023年型フェラーリSF-23でイタリア・イモラを走行、1日半にわたるプログラムを実行した。このテストは、2026年に参戦する新チームであるキャデラックの準備として、同チームとパワーユニット(PU)サプライヤーであるフェラーリが共同で実施した。
キャデラックにとって、今回のテストは、フェラーリ製パワーユニットとギヤボックスのすべてのシステムの作動を確認し、さらにレースクルーが現場環境で初めて共同作業を行う機会となった。
初日は順調に進み、ペレスはオールブラックのSF-23で周回を重ね、タンブレロ・シケインでのコースオフ以外に大きな問題はなかった。この日のプログラムは、ショートランが中心で、11カ月ぶりにF1マシンに乗るペレスが、初めて運転するマシンに慣れることと、チームがピットでのセットアップ変更の訓練を行い、作業の効率を高めることが目的とされた。

2日目にはペレスは91周を走りこんだ。予選シミュレーションを実施するとともに、24周のスティントもこなし、復帰に向けてリズムを取り戻していった。午後3時過ぎにはプログラムが終了し、フェラーリのメカニックたちはマシンをマラネロに持ち帰った。
スティント中のラップタイムは1分22秒台で一貫しており、ペレスは、スピードもタイヤマネジメント能力も失っていないことを示した。最速タイムはショートランの中で記録した1分17秒強で、このタイムはこの寒い時期のアウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリでは、悪くないラップタイムだった。
今回のテストでペレスは、レース3回分の距離に近い900km強の距離を走り込んだ。チームはピットストップの練習やスタートシミュレーションも行い、ドライバーとエンジニアリングチームにとって、フェラーリのメカニカルシステムを理解する助けとなった。
当日は、チーム代表グレアム・ロードンが立ち合い、元ハースのピーター・クローラがオペレーションの指揮を執った。トラックエンジニアリングチームを率いたのは新たな顔ぶれで、シャルル・ルクレールの元レースエンジニア、シャビ・マルコスだった。マルコスは2026年から同様の役割を担う予定であり、フェラーリのレースチームで6年以上務めた彼の経験は、キャデラックにおいて非常に役立つものとみられる。