【】フェルスタッペンがピットレーンから3位の快挙「予選の窮地を脱し、ペースが本当に良くなった。こんなことが可能とは」
11月10日
2025年F1サンパウロGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ピットレーンからスタートし、3位表彰台を獲得した。
土曜予選に向けたセットアップが外れ、フェルスタッペンが予選16番手に終わったため、チームはパワーユニット(PU)を交換し、マシンセットアップの変更も行うことを決めた。そのためフェルスタッペンはピットレーンからスタートすることとなった。
序盤のインシデントによるセーフティカーの後、フェルスタッペンはすでに13番手に浮上。しかし、その後のインシデントによるバーチャルセーフティカー導入時、フェルスタッペンはタイヤのスローパンクチャーにより、7周目にピットインし、タイヤをハードからミディアムに交換。いったん最後尾に落ちた。
その後、フェルスタッペンは1周1周ポジションを上げていき、17周目にはトップ10圏内に。ソフトタイヤ勢のピットストップもあり、フェルスタッペンは22周目には4番手に浮上した。34周目に2度目のタイヤ交換でミディアムタイヤを装着。42周目には再び4番手に戻り、51周目には上位勢のピットストップにより、ついにトップに躍り出た。
レッドブルはその時履いていたミディアムタイヤで最後まで走りきるのではなく、もう一度タイヤ交換を行うことを選択。フェルスタッペンは54周目にソフトタイヤに履き替えて、4番手から最後のスティントを開始。2番手のアンドレア・キミ・アントネッリと3番手のジョージ・ラッセルのメルセデス勢より大幅に速いペースで走行し、当初5.6秒あったギャップをあっという間に縮めて63周目にラッセルをパス。

その後はアントネッリにチャレンジし、68周目にはDRS圏内に入ったが、オーバーテイクには至らず、0.362秒差で3位でフィニッシュした。優勝したランド・ノリス(マクラーレン)からは10.750秒遅れだった。F1において、ピットレーンスタートから表彰台を獲得したケースは今回がわずか8回目。
ドライバーズ選手権においては、ポイントリーダーのノリスが1位、ランキング2位のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が5位だった。そのため、ランキング3位のフェルスタッペンのノリスとの差は49点に広がったものの、ピアストリとの差は25点に縮まった。
また、コンストラクターズ選手権2位争いにも大きな動きがあった。サンパウロGP前には2位に位置していたフェラーリが、今回のスプリントの週末に6ポイントしか獲得できなかったため4位に後退し、レッドブルが3位に上がった。2位メルセデスとレッドブルの差は32点だ。
■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=3位(71周/71周)
ピットレーンスタート/タイヤ:ハード→ミディアム→ミディアム→ソフト

「ピットレーンから表彰台へ。今週末は完全に状況が好転した。こんなことが可能だとは思ってもいなかった」
「レースのスタートはとても慌ただしく、コース上に散乱した大量のデブリを踏んで、タイヤがパンクしてしまい、レースを実質的にやり直すような形になった。チームはスタートからフィニッシュまで正しい戦略を採用し、そのおかげで前方のトラフィックをとても効率的に突破することができた。他のマシンを追い抜くために、何度か全力で仕掛ける必要があったが、そういうバトルは大好きだし、結果的に本当に楽しいレースになった。まったく予想していなかった展開だ」
「総合的に見て、今日は本当にペースが良く、グリップも過去2日と比べてはるかに良くなっていた。それに、インテルラゴスの雰囲気は素晴らしく、それが自分を鼓舞してくれた」
「チームを心から誇りに思う。昨夜、予選後にマシンに変更を加えるため、あらゆる努力を注いでくれた皆に感謝したい。今週末、僕たちは攻め続け、いくつかリスクを取った。なぜなら、決して2位に甘んじることを望まず、諦めなかったからだ。ピットレーンからスタートして3位表彰台をつかみ、1位からわずか10秒差というのは、本当に信じられないことだ」
「今、僕たちにできることは、シーズン最後の数レースを懸命に戦い続け、マシンから可能な限りのパフォーマンスを引き出しながら、最善を尽くすことだけだ」
「(2位を獲得した)キミに、大きな祝福を送りたい。彼は素晴らしい走りを見せたから、それが彼の自信を大きく高めることになるだろう。それは、どんなルーキーにとっても、素晴らしいことだ」
(autosport web)
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