2025年F1第21戦サンパウロGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

【】「理解に苦しむ状況」フェルスタッペンが驚きのQ1敗退、トラブル以外ではキャリア初。リスクを冒したマシン変更が裏目に

11月9日

 2025年F1サンパウロGPの土曜、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはスプリントで4位、予選では16番手だった。フェルスタッペンにとってQ1敗退はF1キャリアで7回目だが、純粋なペースでQ2に進めなかったのはこれが初めてだ。なお、チームメイトの角田裕毅が予選19番手だったため、レッドブルは2006年日本GP以来の2台揃ってのQ1敗退を喫することになった。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第21戦サンパウロGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 フェルスタッペンは、スプリントでは6番グリッドからスタートで5番手に上がり、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)のクラッシュで4番手に浮上。その位置を守ってフィニッシュし、5ポイントを獲得した。

 セットアップを変更して臨んだ予選で、マシンは期待したようなパフォーマンスを発揮しなかった。最初のランで1分10秒681を記録した後、ピットに戻り、マシンのハンドリング改善を図って調整を行い、再度コースへ出た。2回目のランの最初のアタックラップではターン9でグリップを失いスライドし、1分10秒727と自己ベストタイムを更新できず。その後、2周のクールダウンラップを挟んで最終アタックを試みたが、1分10秒403で16番手に終わり、Q2への進出はならなかった。

 ローレン・メキース代表は、予選を振り返り、次のように語った。

「スプリント後の状況に満足していなかったため、(マシンに)多くの変更を加えることを決断した。これは、マシンからより多くのパフォーマンスを引き出せるかどうかを確認するために必要だと感じたリスクテイクの一部だった。しかし、それはうまくいかなかった。むしろ逆方向に進んでしまい、明らかに競争力を大きく失ってしまった」

「痛みを伴い、受け入れがたい結果ではあるが、時にはリスクを取るとこういうことが起こる。我々ができる最善のことは、そこから学び、ここからマシンをどう改善できるかを見極めることだ。このサーキット、このコンディションにおいて、マシンに適した正しいウィンドウを見つけられていないと言わざるを得ない。そこに努力を集中し、状況を改善する方法を検討していく。チーム全体が、明日のレースに向けて2台をより競争力のある状態にすることに、全力で集中している」

スプリントでのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第21戦サンパウロGP スプリントでのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)

■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
スプリント 4位(6番グリッド/タイヤ:ソフト→ミディアム)
予選 16番手(Q1=16番手1分10秒403:ソフトタイヤ)

「今日のスプリントは良い部分と悪い部分が入り混じっていた。スタートはうまく決まり、ひとつポジションを上げたが、それが良かった点のほぼすべてだ。その後、赤旗が出て、自分のレースは事実上終わった。前のマシンについていくことができず、トラック上のウエットパッチも助けにならなかった」

「スプリントの感触は昨日のスプリント予選でのマシンの感触と似ていたので、それを考えると、4位という結果は、最大限の成果だったと言える」

「今日のスプリントと予選の間に、パフォーマンスを向上させようとマシンにかなりの変更を加えたが、グリップとトラクションが得られず、かなり滑ってしまった。そのため思うように攻められなかった」

「今日のパフォーマンスがなぜこれほど悪かったのか、正直理解に苦しんでいる。多くの分析が必要だが、まずは週末を通じて直面してきた問題を理解する必要がある。今週末は非常に厳しいものになっており、予想外の状況だ。それでも明日が何をもたらすかを見ていくよ」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第21戦サンパウロGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


(autosport web)