
【】フェルスタッペン、問題を抱えつつ2位を死守「タイトルを目指すためには勝たなければならなかったが、無理だった」
10月6日
2025年F1シンガポールGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは2位表彰台を獲得した。
2番グリッドのフェルスタッペンは、ポールポジションのジョージ・ラッセル(メルセデス)を早々にかわすことを狙い、ソフトタイヤでスタート。しかしミディアムタイヤのラッセルは好発進を決め、首位をキープした。2番手を走るフェルスタッペンは、後方のランド・ノリス(マクラーレン)からリヤに軽く接触されたものの、ポジションを維持した。

フェルスタッペンは序盤からダウンシフトへの不満を訴え、ラッセルとのギャップが拡大。上位勢では最も早い19周目にピットストップを行い、ハードタイヤを装着、やや遅めの3秒のタイヤ交換作業の後に、7番手でコースに復帰した。
上位勢全車がピットストップを済ませた28周目、フェルスタッペンは再びラッセルの後ろの2番手に復帰。ラッセルとは3.7秒差、3番手ノリスには4.4秒差という状況だった。フェルスタッペンはラッセルとの差を縮めはじめたが、問題が発生してブレーキをロックさせ、ラッセルとの差は5秒に拡大。ブレーキバランスの調整で何とかしのいだフェルスタッペンだが、かなり苦しい状態であると、チームに訴えていた。
そのため3番手のノリスがすぐ後ろまで追いつき、2台は1秒以内の差で走り続け、しかも周回遅れのマシンの間をすり抜けながらの戦いとなった。その厳しい状況のなかでフェルスタッペンは一切ミスをせずにポジションを守り切り、ノリスと0.636秒差で逃げ切り、2位を手にした。ラッセルとのギャップは5.430秒だった。
コンストラクターズタイトルは、今回マクラーレンが確定させたが、ドライバーズタイトルの戦いは続いている。ランキング3位のフェルスタッペンは首位ふたりとのポイント差を縮小。オスカー・ピアストリとは63点差、ノリスとは41点差で、残り6戦に挑む。

■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=2位(62周/62周)
2番グリッド/タイヤ:ソフト→ハード

「レース序盤はとても厳しいスタートになり、グリッドの僕の側はグリップがほとんどなかった。スタートで有利になり、首位に立つことを狙うためにソフトタイヤを選択したが、残念ながらうまくいかなかった」
「マシンのセットアップも望んでいた状態ではなかった。何が悪かったかは謎ではないけれど、後でしっかり分析する必要がある」
「僕が抱えていた最大の問題は、ダウンシフトとアップシフトにあった。ブレーキング時に出る症状はストリートコースでは望ましくないもので、走るのが簡単ではなかった」
「たとえバランスが完璧でも、このコースでは抜くのが難しいため、2位が今回達成可能なベストの結果だったと思う。最終スティントでは(ライバルたちより)タイヤが古く、管理が難しかったが、ランドを抑えることができた。それが重要だ」
「コンストラクターズチャンピオンとなったマクラーレンにおめでとうと言いたい。彼らはタイトルに値する。彼らがふさわしい結果を手に入れたことを、僕としてもうれしく思う」
「総合的に見れば、今回の週末には十分満足している。シンガポールは僕たちにとって得意なレイアウトではないが、今日は最大限の結果を出した。マシンへの理解も深まり、ここ数戦で確実に改善している。分析を重ね、次の週末にはさらに良い結果を出せることを期待している」
(『Sky Sports』から、ドライバーズタイトルへの希望を持っているかと聞かれ)「そのためには勝つ必要がある。支配的でなければならない。でも僕たちはそうではない。少なくとも今週末はそれができていなかった」
「だから、十分に追いつけていない。今日は勝たなければならなかったが、勝てなかった。そういうことだ。シーズン序盤で既に失ったポイントがあまりにも多すぎる」
「それは明らかだが、レースごとに見ていくしかない。できる限りのことは試した。このサーキットはまだ僕たちにとって得意な場所ではなく、マシンにとってもそうだと思う。それでも2位は素晴らしい結果だと思う」

(autosport web)
マックス・フェルスタッペン関連記事
- フェルスタッペン、問題を抱えつつ2位を死守「タイトルを目指すためには勝たなければならなかったが、無理だった」
- フェルスタッペン予選2番手、ノリスに妨げられたと不満「ラップが台無しに。あれがなければポールに迫れたはず」
- フェルスタッペン初日3番手、好調さを喜ぶ「現時点でセットアップに概ね満足。ポール争いができるかどうか、見ていこう」
- フェルスタッペンが6度目のグランドスラムでマクラーレン勢に近づく。タイトルについては「次のレースを見てみよう」
- 波乱の予選でフェルスタッペンがポール。他を上回る今季6回目「赤旗でタイヤが尽きたが、重要な1周をうまく決められた」
- フェルスタッペン、初日6番手も好感触「マシンのフィーリングはとても良い。微調整で1ラップの速さも向上するはず」