
【】キャデラックF1、元インディカー王者パジェノーと元ハースのフィッティパルディをシミュレータードライバーに起用
10月2日
2026年にF1参戦を開始するキャデラックF1チームは、プロジェクトを強化するため、シミュレーションプログラムに3人のドライバーを加えた。2016年インディカー王者であるシモン・パジェノー、元ハースF1リザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルディ、そしてコルベットのドライバーとしてWEC世界耐久選手権に参戦するチャーリー・イーストウッドである。
41歳のパジェノーは、2023年にインディカーにメイヤー・シャンク・レーシングで参戦中、ミド・オハイオで大クラッシュを喫して脳震盪を負って以来、レース活動は行っていない。
2019年インディアナポリス500のウイナーであるパジェノーは、その後、ドライバーコーチングやシミュレーター開発に情熱を注いできた。そして今回、シミュレーションに関する仕事に、キャデラックF1へのサポートが加わることが明らかになった。
「マシンの技術的側面を最適化することや、ファクトリーで働く人々との関係を築くことは、私がレースを始めた時からの情熱の源だ」とパジェノーは説明した。
「エンジニアと話し、シミュレーターを開発して可能な限りリアルに近づけることは本当に楽しい。この仕事によって、自分の専門知識を生かして貢献できているという実感を得られる。それは事故以来、少し欠けていたものだった」
「私の役割、そして目標は、シミュレーターを現実にできる限り近づけ、マシンの基盤を築くことだ。キャデラックができる限り正確な形で現実を把握できるよう、手助けしたいと思っている」
キャデラックF1のチーム代表グレアム・ロードンは、パジェノーの貢献を称賛した。
「シャーロットでのシミュレーター作業は、チームを構築するうえで極めて重要である」とロードンはコメントした。
「それは多くの点で決定的に重要だ。基礎的なパフォーマンスや空力セットアップを固め、グランプリウイークエンドに即応可能な態勢を整え、システムやプロトコルを検証し、さらにはアメリカ、イギリス、最終的にはサーキット現場を結ぶ明確で効率的なコミュニケーションを確立することにつながる」
「シモンはこのプロセスに経験と活力をもたらし、大きな助けとなっている」
一方、29歳のフィッティパルディは、ハース在籍時に得たF1での走行経験を活用することになる。フィッティパルディは、2020年にロマン・グロージャンがバーレーンでクラッシュし、欠場を強いられた際に、2戦に代役出走した。
「キャデラックF1に加入したことをようやく発表できた。とても誇りに思う」とフィッティパルディはSNSに記した。
「ここ数カ月、シミュレーターテストやフルGPシミュレーションを通じて、チームの2026年型F1カーの開発に取り組んできた。キャデラックのような象徴的なブランドの一員になれるのは特権だ」
コルベットのファクトリードライバーとして評価を築いているイーストウッドも、キャデラックのF1準備に貢献していく。
キャデラックはすでにレギュラードライバーとしてバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスと契約、テストドライバーとしてはインディカーのスターであるコルトン・ハータの起用を発表済みだ。


(autosport web)