波乱の予選でフェルスタッペンがポール。他を上回る今季6回目「赤旗でタイヤが尽きたが、重要な1周をうまく決められた」
2025年F1アゼルバイジャンGPの予選で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、バクーでの自身初のポールポジションを獲得した。キャリア通算では46回目、今シーズンでは、誰よりも多い6回目のポールに当たる。
黄旗、赤旗、小雨により、大荒れの展開になった予選を、フェルスタッペンは勝ち抜いた。Q1、Q2をミディアムタイヤで戦い、Q3では最初はミディアムを履いてコースに入ったが、タイムを記録する前に赤旗が出たため、ピットに戻らなければならなかった。
次のランも、赤旗でタイムを出せず。この時点でタイムを記録していたのは、カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)のみだった。
一時、小雨が降った影響で、ビッグチームのドライバーたちがどこまでタイムを伸ばせるか予測できないなか、全員が最後のアタックに賭けることになった残り約2分、フェルスタッペンは新品ソフトタイヤを投入。他のドライバーたちはサインツの暫定ポールタイムを超えられなかったが、フェルスタッペンは0.478秒速いタイムをたたき出し、ポールポジションをつかんだ。
■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
FP3 2番手(1分41秒445/19周/ソフトタイヤ)
予選 1番手(Q1=2番手1分41秒331:ミディアムタイヤ/Q2=1番手1分41秒255:ミディアムタイヤ/Q3=1番手1分41秒117:ソフトタイヤ)
「今日の自分たちのパフォーマンスに本当に満足している。フィニッシュラインを越えた時にはとても楽しい気分だった。もちろん、セッションを通して赤旗による中断が多く、リズムをつかむのが難しかった。このサーキットでのラップはまとめるのが難しく、限界で走るのも簡単ではない。予測不可能なコンディションでは、ミスをしがちになるからだ」
「Q1とQ2はとても良い流れで進み、走るたびに感触が良く、マシンに快適さを感じていた。Q3は待ち時間がとても長く、ミディアムタイヤで行くかソフトで行くかの判断も難しかった。そして、すべてが最後のラップにかかっていた」
「結局、最後のラップではソフトタイヤを選んだが、それは自分の好みではなく、唯一残っていた新品タイヤだったからだ。グリップレベルがどれほどあるか完全には分からないなかで、攻め切らなければならなかった。そのラップをうまくまとめられ、ポールを獲得できたのは、大きな成果だったと思う」
「この週末のロングランの感触には満足しているので、明日、同じようにポジティブなパフォーマンスを見せられることを期待している」
(予選後のインタビューで語り)「赤旗があまりにも多く、長い予選だった。ラップをまとめるのが難しかった。ほとんどの場合、タイヤが十分に準備できていないか、赤旗が出るかだったからね。特にQ3は少し雨が降り、とても難しいセッションだった。最後のラップは『とにかく攻めるしかない』という感じだった」
「自分が望んでいたベストなタイヤを使えたわけでもなかった。赤旗が多すぎて、タイヤが尽きてしまったんだ。それでも、今週末ここまでの流れにはとても満足している。FP1から悪くなかったし、少しずつ改善してきて、重要な予選で結果を出せた」
「明日も長いレースになる。良いスタートを切りたいが、いずれにしても自分たちのレースをして、タイヤをしっかりケアしなければならない。ここは通常よりコンパウンドがソフト寄りだから、タイヤにはかなり厳しいからね。何が起きるか見てみよう」