【初日コメント】
新型フロアを投入か。情報収集に徹した初日は14番手も「全体的にいい1日」と手応え【角田裕毅F1第17戦展望】
2025年F1第16戦イタリアGPが行われたモンツァで優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。その勝因のひとつにレッドブルがモンツァに持ち込んだアップデートされたフロアがあった。
ただし、時間の都合上このフロアはふたつしか製造できなかったため、フェルスタッペンのレース用とスペア用に充てられ、チームメイトの角田裕毅が使用することはできなかった。
テクニカルディレクターのピエール・ワシェはモンツァで「2週間後の第17戦アゼルバイジャンGPではその新しいフロアをユウキにも用意する予定だ」と語っていた。
旧式と新しいフロアの違いは外観からではわからないとワシェが説明していることから、違いはフロアの底面にあると思われる。またワシェは「フロアそのもののパフォーマンス差は0.05秒程度だが、セットアップの方向性が変わるため、ポテンシャルは0.05秒以上になる」と語っていた。
9月19日から始まったアゼルバイジャンGPで、チームから正式な発表はないが、前戦イタリアGPでフェルスタッペンが使用したアップデートされたフロアを角田も使用しているようだ。
「バクーでのドライビングは常に少し異なるため、今日行ったふたつのセッションから可能な限りの情報を得ることに集中しました。その点では全体的にいい1日だったと思います」
角田はそう初日を振り返った。フリー走行2回目で14番手に終わったショートランには改善の余地があるが、この日、角田に課された最大の目標は新しいフロアを傷つけることなく、しっかりとデータを集めること。
ローラン・メキース代表は、次のように角田に期待を寄せる。
「我々は残りのシーズンで、結果よりも学びに多くの時間を割きたいと考えている。モンツァでのショートランは、非常にいい走りだったと思う。でもロングランについては、レースで接触があって、いいデータを得られなかった。今後はクリーンなレースをして、チームにいいデータを持ち帰ってほしい」
ヨーロッパラウンドを終え、にわかにストーブリーグの話題が活発になっている。レッドブルでフェルスタッペンのチームメイトを務めてきたドライバーたちは、その噂との戦いに苦労してきた。角田が戦うべき相手は噂ではなくRB21。マシンを理解し、操ることができれば、未来はあると信じている。