
【】F1アブダビテストで、現行車と2026年タイヤ装着の改造マシンが同時走行へ。注目される“ミュールカー”のペース
9月15日
2025年F1最終戦後のアブダビテストで、各チームは、今季マシンと、2026年タイヤテスト用に改造された“ミュールカー”を走らせることになる。この2台のタイム差がどうなるのかに、大きな関心が集まっている。
例年どおり、全チームはシーズン最終戦アブダビGP後の火曜日に、ヤス・マリーナ・サーキットで1日間のテストを行う。この走行枠はピレリが予約し、主目的は2026年に使用されるタイヤの最終テストを行うことである。
2026年技術規則の大規模な変更への準備を整えるため、ピレリはチームの協力のもとに新タイヤのテストを行ってきた。その際に、チームはテスト用の改造マシン、いわゆる“ミュールカー”を用意した。レギュレーションにおいて、ミュールカーは、現行のテクニカルレギュレーションまたは直近4年のテクニカルレギュレーションに準拠するように設計および製造された車両と定められている。

アブダビテストで、各チームはそれぞれのミュールカーを、レギュラードライバーに託してタイヤテストを行う。一方で、アブダビでのテストは、FIAが、若手ドライバーが現行マシンを丸一日走行できる機会としても定めているため、各チームはシーズンを戦ってきたレースカー1台に、ひとりあるいはふたりのルーキーを乗せる。
つまり、アブダビは、2025年仕様の完成されたマシンと、2026年仕様を想定したミュールカーが同じトラックで走る唯一の機会となる。この2台では2025年型の方が大幅に速い見込みで、パドック内では、その差は1周あたり4〜6秒にもなるのではないかという見方もある。
もちろん、来年に実際に使用されるシャシーとパワーユニットは、ミュールカーより数秒速いはずだが、まずはミュールカーと現行車のラップタイムの差がどの程度になるのかが、興味深いところだ。


(Text : GrandPrix.com)