2025.09.13

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:2026年に向けたフェラーリの最優先事項


2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ)とリザーブドライバーのアントニオ・ジョビナッツィ
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 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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 2026年のマシンは完全に新しくなるため、特にグランプリ週末のシミュレーター作業は、チームが来年シャシーの性能を最大限に引き出すために非常に重要になる。フェラーリは、その作業を周冠宇、アントニオ・ジョビナッツィ、アーサー・ルクレール、アントニオ・フォコ、そしてダビデ・リゴンに託してきた。

 レースドライバーのひとりが突然欠場になった場合に備えて、周は何度も現場に来る必要があり、ジョビナッツィとフォコはWECプログラムで多忙なことから、フレデリック・バスールはグランプリの週末にマラネロにいられる経験豊富なドライバーがもうひとり必要だと感じていた。

■regist■

 イタリアのチームにとっての最優先事項は、現在WEC以外で高いレベルで競技をしているドライバーを見つけることであるため、チームはフォーミュラEのフィールドを調査し、元チャンピオンのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとの話し合いを行った。このポルトガル人ドライバーは、ハンガリーGPの決勝日に姿を見せたが、現在はアルピーヌのハイパーカープログラムに参加することを決めたようなので、フェラーリの空きポジション争いからは外れることになるだろう。

■アウディ・レーシング・アカデミー

2025年F3 第2戦サクヒール フレディ・スレーター(AIXレーシング)
2025年F3 第2戦サクヒール フレディ・スレーター(AIXレーシング)

 フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権を制したフレディ・スレーターは、最近設立されたアウディ・レーシング・アカデミーに加わる最初のドライバーとなった。ドイツのマニュファクチャラーは、将来有望なゼイン・マローニをフォーミュラEに移し、元FIA F2チャンピオンのテオ・プールシェールとフォーミュラ・アカデミーのドライバーであるキャリー・シュライナーを放出したあと、ザウバーが約10年前に導入した若手ドライバープログラムの終了を決めた。

 アウディのプログラムは、元F1ドライバーであり、ル・マンで3度の優勝経験を持つアラン・マクニッシュが率いており、主にカート界の若手選手の発掘に力を入れている。マクニッシュは、ヨーロッパの主要カートイベントのほとんどに赴く一方で、ジュニアフォーミュラの若手選手にも注目している。

 このスカウト活動により、マクニッシュはプログラムを前進させ、フォーミュラ・リージョナルの初シーズンを迎えていたスレーターの起用を決めた。アウディは、スレーターが今年初めにFIA F3イベントにも数回出場できるよう支援し、彼は一時的に欠場するドライバーの代役を務めた。スレーターは、ランド・ノリスと同じマネジメント会社の『ADDManagement』に所属している。また、ノリスがジュニアフォーミュラのキャリアを積んでいた頃と同様に、非常に豊富な資金を持っている。

 何度もヨーロッパと世界チャンピオンに輝いたスレーターは、来年はFIA F3に進出する予定で、グランプリレースへ一歩近づくことになる。

■契約が切れるバルセロナの立ち位置

2025年F1第9戦スペインGP
2025年F1第9戦スペインGP

 バルセロナ・カタロニア・サーキットの運営チームは、先週末のイタリアGP中にステファノ・ドメニカリとのプロモーター会議に参加したあと、現在の契約終了後もレースがカレンダーに残る契約を確保できるという自信を持ってモンツァを後にした。

 今のところ、2026年のグランプリがカタロニア・サーキットで開催される最後のグランプリとなり、新しいマドリング・サーキットでは2035年末までスペインGPが開催される予定だ。

 しかし、今からちょうど1年後に予定されているレースに向けて、マドリードが新しい施設を準備できるかどうかについては依然として疑問が残っている。また今年バルセロナは、構造物の近代化に多額の投資を行い、交通管理と観客のサポートに関して素晴らしい仕事をしたため、F1は同サーキットでのレース開催を継続することに熱心だ。

 カタルーニャ側はカレンダーに恒久的な枠を確保するために引き続き尽力している。しかし最も可能性の高いシナリオは、いくつかのヨーロッパのサーキットが参加する新しいローテーションシステムの一部となることだ。また、あるグランプリが急遽中止になった場合、最初に開催要請を受ける立場を受け入れることだろう。



(Translation: AKARAG)

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