2026年用F1タイヤテストに角田裕毅が参加。4チーム5人のドライバーがモンツァで走行
F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、2026年タイヤ開発テストをイタリア・モンツァで、9月9日と10日の2日間にわたって実施した。今回協力したのは4チームで、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンと角田裕毅、アストンマーティンのリザーブドライバー、フェリペ・ドルゴヴィッチ、ウイリアムズのカルロス・サインツ、レーシングブルズのアイザック・ハジャーが走行を行った。
チームはそれぞれ、2026年用タイヤテストのために改造したマシンを持ち込んだ。レッドブルは2023年型RB19、レーシングブルズは2024年型VCARB01をベースとしたマシンを走らせ、アストンマーティンとウイリアムズのテスト車は、現行マシンのAMR25とFW47を改造したものだった。
今回のテストの主眼は、来季使用するスリックタイヤのコンパウンドを最終決定することにあった。タイヤ構造自体は規則に従い、9月1日にすでにホモロゲーションが完了している。新タイヤは従来と同じ18インチ径を維持するものの、幅がフロントで25mm、リヤで30mm狭くなっている。
テスト初日9日午前にフェルスタッペンが登場、59周を走行し、マシンを角田に引き継いだ。角田は午後に63周を走行した。自己ベストタイムは、フェルスタッペンは25周目の1分24秒117、角田は30周目の1分23秒826だった。
アストンマーティンのドルゴヴィッチは118周をこなし、37周目に1分23秒792をマークした。
翌日の水曜日には大雨の予報が出ていたため、スケジュールを前倒しして、ウイリアムズとレーシングブルズも初日に走行した。サインツは49周を走行し、30周目に1分22秒388を記録。ハジャーは65周を走り、41周目の1分23秒951が自己ベストだった。
なお、これらのタイムは、各ドライバーに割り当てられた特定のプログラムによるものにすぎない。
レーシングブルズとウイリアムズはC4、C5、C6コンパウンドを使用、レッドブルとアストンマーティンは加えてC3も試した。プログラムは、まず各コンパウンドの純粋なパフォーマンスを確認するためのアタック走行から始まり、その後はデグラデーションを確認するためのロングランに移行した。初日の気温は22〜27度、路面温度は24〜40度の範囲で推移した。
テスト2日目には、ウイリアムズのサインツとレーシングブルズのハジャーが参加した。午前中に雨が降ったため、午後から走行を開始。まずはインターミディエイトタイヤを使用、その後、最もソフト寄りのタイヤを装着した。この日の天候は、C4、C5、C6各コンパウンドの最適な選択肢を評価するだけでなく、インターミディエイトからスリックへのクロスオーバーフェーズをより詳細に分析することにも役立ったと、ピレリは述べている。
サインツは57周を走行し、24周目に1分22秒108を記録。ハジャーは56周をこなし、30周目に1分23秒825を出した。気温は20〜25度の範囲で、路面温度は27〜32度だった。
2日間を通じ、ピレリは合計467周、2705kmに及ぶ周回からデータを収集、来季使用するスリックのコンパウンド開発を進めるために必要なデータを収集することができた。ホモロゲーションは、12月15日までに行われる必要がある。
今後、スリックタイヤのテストは9月末にムジェロで再開され、その後メキシコシティのレース週末後にさらに2日間行われる予定。その後は、例年どおり、12月の最終戦アブダビ後に全チーム参加のテストが実施される。