コラピントの成績に不満のブリアトーレ。来年に向けて「多くの人と話している」経験者起用を示唆【代表のコメント裏事情】
夏休みに入る前までの段階で、2025年シーズンのF1コンストラクターズ選手権で最下位に沈むアルピーヌ。しかも、前半戦の総得点の20点はすべてピエール・ガスリーが挙げたもので、チームメイトだったジャック・ドゥーハンとドゥーハンに代わってエミリア・ロマーニャGPからステアリングを握っているフランコ・コラピントは、いまだ無得点のままだ。
夏休み明け初戦の第15戦オランダGPの国際自動車連盟(FIA)の記者会見には、アルピーヌでエグゼクティブディレクターを務めるフラビオ・ブリアトーレが出席。セカンドシートに関する質問が相次いだ。
その質疑応答のなかで、ブリアトーレはコラピントのパフォーマンスについて、「いまのF1は経験の少ないドライバーにとっては難しい」と前置きしつつも、「期待外れだった」と認めた。
「現在のF1マシンは対応するのが非常に難しい。なぜなら、2022年から導入されたグラウンドエフェクトカーはとても重く、非常に速い。フランコのような若いドライバーがF1に入るには、正しいタイミングではなかったかもしれない。F1でレースするためには、あと1年か2年下位カテゴリーで経験を積む必要があったかもしれない。彼がとても頑張っていることはわかっている。エンジニアたちを喜ばせようとあらゆることに懸命に取り組んでいる。しかし、私がコラピントに期待していたものではなかった」
ただし、ブリアトーレはシーズン途中でコラピントを交代させることはないと語った。
「彼は昨年、ウイリアムズで最初の数戦はいい走りをした。しかしその後、プレッシャーが大きくなるにつれて、思うようなパフォーマンスを見せられなくなった。特に今年のチームメイトであるピエールのような優秀なドライバーと同じチームにいて、常にチームメイトと競争する立場にあることで、彼は自分自身に必要以上にプレッシャーをかけてしまったのかもしれない」
「だが、我々はシーズン中にこれ以上の変更は加えない。ドライバーも人間であり、特に若いドライバーたちの心理状態を理解する必要がある。コラピントのマネジメントにおいて、結果ばかりを追いかけすぎないよう、気をつけなければならない」
また、2026年について尋ねられたブリアトーレは「将来については、まったくわからない」と語るにとどまった。
ここまでの話から想像すると、コラピントが残留する可能性は極めて低い。そして、そのシートに収まるのはルーキーや2年目、3年目あたりの若手でもなさそうだ。かといって、ガスリー以上に経験豊富なドライバーでないことは、この会見のなかで、「ボッタス本人とも話したが、ボッタスがアルピーヌで走るという話には一度もならなかった」と語っていることからもわかる。そして、こうも語った。
「多くの人と話している」
そのなかに、ガスリーの元チームメイトである角田裕毅(レッドブル)がいるのではないかと噂されている。