経験豊富なボッタス&ペレスに期待を寄せるキャデラック代表「彼らのリーダーシップやフィードバックは極めて重要」
8月26日(火)、キャデラックF1チームは、2026年のドライバーラインアップを発表し、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスの起用を明らかにした。チームを率いるグレアム・ロードン代表は、ボッタスとペレスについて、チームを立ち上げるのに非常に重要な存在だと語った。
2026年よりF1に参入するキャデラックについては、そのドライバーラインアップをめぐり、様々な噂が流れていた。すでにF1で戦った経験を持つベテランドライバーや、現在F1直下のカテゴリーに参戦する若手ドライバー、そしてアメリカ人ドライバーなどが候補とされてきたが、最終的にキャデラックはボッタスとペレスというF1での優勝経験も持つベテランドライバーふたりを選択した。
現在35歳のボッタスは、2013年にウイリアムズからF1にデビュー。メルセデス、ザウバー(アルファロメオ時代を含む)などに所属し、これまでに10勝を挙げている。一方ペレスも現在35歳で、2011年にザウバーからF1にデビューし、マクラーレンやフォースインディア、レーシングポイント、そしてレッドブルで選手権を戦い6勝を記録した。
そんなキャデラックF1を率いるのは、かつてマルシャF1のスポーティングディレクターおよびCEOなどを務めたグレアム・ロードンだ。またGMは、アンドレッティ・グローバルを所有・運営する企業『TWGグローバル』と提携することをすでに発表しており、TWGグローバルのCEOを務めるダン・タウリスがキャデラックF1のCEOも務める。
ロードンはボッタスとペレスというベテランコンビの起用について、その重要性を述べ、また現在ボッタスが所属するメルセデスには感謝を述べた。
「ボッタスとチェコ(編注:ペレスの愛称)のようなふたりの経験豊富なドライバーと契約することは、大胆な意思表示だ。彼らはあらゆる状況を経験し、F1で成功するために必要なことを知っている」
「しかしより重要なのは、チームを構築することを手助けする意味を知っていることだ。彼らのリーダーシップ、フィードバック、レースで鍛えられた直感、そしてもちろんスピードは、このチームを立ち上げる上で極めて重要になるだろう。協力と理解を示してくれたメルセデスのチームのみなさんに心から感謝する」
またタウリスは、今回の発表はただのドライバー発表以上の意味を持つと語った。
「ボッタスとチェコは、才能、成長、そして意欲の完璧なバランスをもたらす。彼らはただ実績あるレーサーであるだけでなく、チームを築き、協力し、プロフェッショナルとしてキャデラックF1チームが何のために戦うのかを示す存在だ」
「この瞬間は、単なるドライバー発表以上の意味を持つ。アメリカのモータースポーツにおける大胆で新しい章の始まりだ」
キャデラックは当初、マイケル・アンドレッティが率いるアンドレッティ・グローバルと提携し、F1参戦を目指していた。FIAは2023年10月にその申請を承認したが、フォーミュラワン・マネジメント(FOM)は彼らの参戦を認めなかった。その後マイケル・アンドレッティはプロジェクトを離れ、2024年11月にはF1とゼネラルモーターズ(GM)の間で、キャデラックの2026年からの参入について基本合意に達した。パワーユニット(PU)に関しては、フェラーリのPUとギヤボックスを使用することが決まっている。