坪井翔がF1初ドライブ。ハースF1富士TPCテストで小雨のなか49周&挨拶代わりの1分17秒795
ハースF1チームによる富士スピードウェイでのTPC(Testing of Previous Cars/旧車テスト)テスト、2日目となる8月7日、坪井翔が初めてF1マシンをドライブ。49周を走行し、1分17秒795のタイムをマークした。
前日の快晴から、曇りがかった天候で始まった2日目のセッション。セッション開始前から坪井の初搭乗を見逃すまいと、ピット内にはTOYOTA GAZOO Racing(TGR)、トヨタ関係者、そしてご家族が見守り、ピット前には多くのメディアがカメラを向けた。
午前9時から12時までの3時間行われる午前セッション。マシンに乗り込んだ坪井は走り出しからスムーズにコースインし、チェックランを行い、1周プッシュ、1周クールダウンの周回を重ねていく。気温路温も前日より明らかに低めなことから、1分17秒287(2008年F1 フェリペ・マッサ)の富士のコースレコード更新が期待されたが……無情にもここで小雨がパラつき始めた。この時点で1分20秒339のタイムをマーク。
その後、雨は降ったり止んだりで強くはならず、坪井もハードのドライタイヤで周回を重ねることができた。それでもタイムはセッションが1時間経った時点で、前日に平川亮がミディアムタイヤでマークした1分18秒538にわずか0.04秒届かない1分18秒572。
セッションがおよそ2時間経ったところで、坪井はDRS(ドラッグ・リダクション・システム)を作動して1周アタック、そして2周クールダウンのサイクルを繰り返す。この時点で坪井の最高速は333.333km/hで、前日の平川の334.365km/hとほぼ同スピードとなった。
残り25分を切ったところで坪井は初めてミディアムのニュータイヤを装着してコースイン、するとまたここでまた小雨が降り出す。それでも坪井はアタックを敢行して1分17秒795のタイムを記録し、前日の平川のタイム(1分18秒538)を上回る。
クールダウンを挟んで坪井は同じタイヤで再びアタックを行うも、1分18秒017でベストタイムを上回れず、このアタックでセッションは終了となった。坪井のF1ファーストラン・セッションは49周走行、1分17秒795が午前のベストタイムとなった。
午後のセッションは13時30分から開始予定で、少なくとも、燃料軽めで2セットのミディアムニュータイヤの走行が予定されている。
?富士スピードウェイ レコードタイム
・スーパーフォーミュラ 2020年第7戦/野尻智紀 1'19.972
・WEC/ハイパーカー 2023年第6戦/小林可夢偉 1'27.794
・スーパーGT/500クラス 2021年第8戦/山下健太 1'25.764
・F1 2008年第16戦Q2/フェリペ・マッサ 1'17.287