2025年F1第12戦イギリスGP エステバン・オコン(ハース)

【】スタート直後に2台に挟まれたオコン、接触を見越して後退も避けられず「3台入るスペースはなかった。全員無事でよかった」

7月8日

 2025年F1第12戦イギリスGPの決勝レースが行われ、ハースのオリバー・ベアマンは11位、エステバン・オコンは13位でレースを終えた。

 ベアマンは予選を8番手で終えたが、FP3で赤旗が出された際に減速しなかったことなどを理由に10グリッド降格ペナルティを受けたため、18番グリッドからのスタートとなった。しかしフォーメーションラップ終了後、ベアマンはピットに入ってインターミディエイトタイヤからハードタイヤに履き替えたため、ピットレーンからレースをスタートすることに。雨脚が強まった10周目にはインターに履き替え、最後尾から徐々に順位を上げていった。

 ベアマンは2回目のセーフティカー(SC)ラン終了後に角田裕毅(レッドブル)と接触し、この件については角田に10秒のタイムペナルティが科された。41周目にミディアムに交換したベアマンは、44周目に前を走るオコンを抜こうとしてターン6で接触。スピンを喫したが、この件はお咎めなしとなった。終盤は前を走るジョージ・ラッセル(メルセデス)に迫ったものの追い抜くことはできず、ベアマンは11位でフィニッシュした。

 オコンはインターミディエイトタイヤで14番手からスタート。角田とリアム・ローソン(レーシングブルズ)に挟まれる形となり、右側にいたローソンと接触した。ローソンはリタイアした一方でオコンは走行を続けることができ、他車がタイヤを変えるなか第1スティントを伸ばして18周目にピットイン。インターに交換し、ベアマンの1周後の42周目にミディアムに履き替えた。ベアマンとの接触でコースアウトしたものの大事には至らず、13位で完走した。

■オリバー・ベアマン(マネーグラム・ハースF1チーム)
決勝=11位(52周/52周)
18番グリッド/タイヤ:ハード→インターミディエイト→ミディアム

ジョージ・ラッセル(メルセデス)&オリバー・ベアマン(ハース)
2025年F1第12戦イギリスGP ポジションを争うジョージ・ラッセル(メルセデス)とオリバー・ベアマン(ハース)

「厳しいレースだった。最初の数周でスリックタイヤに切り替えたが、今になって考えると、雨が降り始めたのでそれは正しい選択ではなかったし、レースを通して多くのタイムを失った」

「ある時点で接触してスピンしてしまったが、それでも僕たちは11番手でポイント争いをしていたからとても残念だ。今週末はとても速かったのに、こんな風に終わってしまうのは本当にがっかりだ。コンディションは厳しく、レーシングラインは1本しかないので、最後に(ジョージ・)ラッセルをオーバーテイクすることができなかった」

「ポジティブだったのは、マシンが速かったことと、マシンバランスとマシンの進歩に本当に自信が持てたことだ」

■エステバン・オコン(マネーグラム・ハースF1チーム)
決勝=13位(52周/52周)
14番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→インターミディエイト→ミディアム

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)&エステバン・オコン(ハース)
2025年F1第12戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)&エステバン・オコン(ハース)

「とてもフラストレーションのたまるレースだった。最初に2台のクルマの間にいたとき、それを見て接触するだろうとすぐに後退したが、3台のクルマが入るスペースはなかった。全員が無事でよかったし、自分のクルマが大丈夫だったのは奇跡だった」

「その後僕たちは、新品のインターミディエイトタイヤに交換するためのピットストップはしなかったものの、すべて正しい選択をした。それは僕たちの手から滑り落ちてしまったが、普段僕には起こらないようなことだ」

「最後にオリー(オリバー・ベアマン)に起こったことを残念に思う。チームにとっても残念なことだ。今日はふたりとも、もっとよい結果にふさわしかった。それに、元のポジションから考えてもポイント圏内に入ってよかったはずなので、改善するために見直しをするよ」



(Text : autosport web / Translation : AKARAG)