2025年F1第12戦イギリスGP 角田裕毅(レッドブル)

【】フェルスタッペンが6戦ぶりのPP獲得。角田裕毅はQ3進出に0.115秒届かず【予選レポート/F1第12戦イギリスGP】

7月6日

 7月6日、2025年F1第12戦イギリスGPの予選が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がキャリア通算44回目/今季4度目のポールポジションを獲得した。

 2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は12番手となった。

 F1の始まりの地、シルバーストン・サーキットを舞台に開催された第12戦。分厚い雲が上空を覆い、気温は19度、路面温度は25度と低め。湿度は77パーセントと高めとるなか、最初の予選Q1は開始された。

■Q1:前戦6位のリアム・ローソンが敗退。フランコ・コラピント痛恨のクラッシュ

 18分間のセッションが始まり、6台がコースインしたタイミングでわずかに雨粒が落ち始めた。ただ、雨脚は強まることなく、セッション開始から7分を過ぎたタイミングでピアストリが1分26秒002をマークし暫定首位に浮上する。

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の最初のアタックは1分26秒041、ピアストリから0.039秒差の暫定2番手だった。一方、角田の最初のアタックは1分26秒652、フェルスタッペンから0.611秒の暫定15番手となる。

 残り8分、最終ターン18の立ち上がりで、アウト側の縁石に乗り過ぎたフランコ・コラピント(アルピーヌ)がスピンを喫し、スタンド前のウォールにクラッシュ。コラピントは自走でピットまで戻ろうと試みるも、ターン2のコース脇にマシンを止めた。

 これで残り時間6分49秒で赤旗導入となり、セッションは中断された。約10分後に再開され、各車ソフトタイヤでコース入り。ピットレーン周辺は時折雨粒が落ちる状況だったが、ユーズドタイヤでアタック入りしたフェルスタッペンが1分25秒886を叩き出し、トップに浮上する。

 角田は2セット目のソフトを投入し、1分26秒275をマーク。フェルスタッペンから0.389秒差の13番手につけてQ1を突破する。また、同じく2セット目のソフトを投入したオリバー・ベアマン(ハース)は、フェルスタッペンから0.119秒差、ピアストリに続く3番手という好位置でQ2進出を決めた。4番手にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、5番手に1セットで乗り切ったフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が続いた。

 Q1敗退はターン15でバランスを崩すシーンがあった16番手リアム・ローソン(レーシングブルズ)、17番手ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)、18番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、19番手ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、そしてクラッシュを喫した20番手コラピントの5台となった。

2025年F1第12戦イギリスGP 角田裕毅(レッドブル)
2025年F1第12戦イギリスGP リアム・ローソン(レーシングブルズ)
2025年F1第12戦イギリスGP フランコ・コラピント(アルピーヌ)

■Q2:角田裕毅、0.115秒差で敗退。Q1で4番手アルボンが失速

 15分間のQ2開始時点も天候は曇天。ただ、湿度が73パーセントに下がり、同時に気温は20度、路面温度は28度へとわずかに上昇した。そんななか、ニュータイヤを履いたフェルスタッペンが1分25秒316を叩きだし、首位の座をキープ。その直後、ピアストリが1分25秒316というフェルスタッペンと同タイムを刻む。

 そんななか、ノリスが1分25秒231をマーク。フェルスタッペン、ピアストリに0.085秒差をつけてトップの座を掴む。一方、角田はユーズドで1分26秒473、首位ノリスから1.242秒遅れの暫定15番手につけた。

 セッション終盤、安全圏のノリス、フェルスタッペン、ピアストリの3台を除く12台はニュータイヤでアタックに入った。そんななか、1分25秒084をマークしてQ2首位に浮上したのはイギリス出身、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)だった。

 0.049秒差の2番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、そしてノリスが3番手に続いた。角田はフェルスタッペンから0.510秒遅れの1分25秒826がベストタイムとなり、10番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)から0.115秒遅れでQ3進出を逃した。

 Q2敗退は11番手カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、12番手角田、13番手アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、14番手はQ1で4番手だったアルボン、15番手エステバン・オコン(ハース)という5台となった。

2025年F1第12戦イギリスGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
2025年F1第12戦イギリスGP 角田裕毅(レッドブル)

■Q3:フェルスタッペン、マイアミGP以来のポールポジション獲得

 ポールポジションを決める最終Q3は12分間。セッション前半からニュータイヤを履いたのはハミルトン、ルクレール、ノリス、フェルスタッペン、ピアストリ、ベアマン、アロンソの7台。メルセデス勢とガスリーの3台はユーズドでQ3最初のアタックの臨んだ。

 そんななか、ピアストリが1分24秒995をマーク。全セクター最速で、この週末初の1分24秒台入りを果たした。0.135秒差の2番手ハミルトン、0.172秒差の3番手にノリス、0.272秒差の4番手にフェルスタッペンが続いた。また、ユーズドタイヤのラッセルは、ニュータイヤのアロンソを0.159秒上回る暫定6番手につけた。

 残り4分を切り、全車がニュータイヤで最後のアタックに向かう。ハミルトン、ノリス、ラッセル、ベアマンという4名のイギリス人がQ3に残るなか、イギリスの観客はその行く末を見守る。

 各車チェッカーを迎えるなか、暫定首位につけるピアストリは自己ベストを更新できず。ノリスは自己ベストを更新も0.015秒届かず、またハミルトンもセクター3で出遅れてしまいイギリスの観客はため息。

 そんななか、最後にアタックに入ったフェルスタッペンが1分24秒892を叩きだし、第6戦マイアミGP以来となるキャリア通算44回目/今季4度目ポールポジションを獲得した。2番手に0.103秒差のピアストリ、0.118秒差の3番手にノリスが続いた。

 以下、4番手ラッセル、5番手ハミルトン、6番手ルクレール、7番手アントネッリ、8番手ベアマン、9番手アロンソ、10番手ガスリーとなった。なお、ベアマンにはフリー走行3回目における赤旗違反により10グリッド降格とペナルティポイント4点加算の裁定が下っているため、角田は11番グリッドスタートとなる見込みだ。

 2025年F1第12戦イギリスGP、52周の決勝レースは6日の日本時間23時(現地時間15時)にスタートが切られる予定だ。

2025年F1第12戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第12戦イギリスGP オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
2025年F1第12戦イギリスGP ランド・ノリス(マクラーレン)


(Text:autosport web)