
【F速プレミアム】王者フェルスタッペンの戦い:自身の信念と勝てないレースで最善の結果を得る柔軟性
6月26日
F1第10戦カナダGPでは優勝には届かなかったものの2位という最善の結果を手にしたマックス・フェルスタッペン。F1スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーがカナダGPの週末について語る。
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現F1世界王者のマックス・フェルスタッペンには、ずっと前から掲げてきた信念がある。「僕がレースをするのは勝つためだ。だが、どうしても勝てないレースもある。そういう時には、その状況において最善の結果を得ることに目標を切り替えるんだ。それは2位かもしれないし、3位かもしれないし、あるいは6位でしかないこともありうる。いずれにせよ、レースを終えた夜には、鏡に映った自分と向き合って、僕はベストを尽くしたと言えるようでありたい」
カナダGPでフェルスタッペンが望みうる最善のリザルトは、ジョージ・ラッセルのメルセデスに続いて2位でフィニッシュすることだった。それがマックスにとってのマキシマムだったのだ。「モントリオールでの週末は、全体としては良かったし、手堅いレースができた。アグレッシブであると同時にディフェンシブという、ちょっと変わったレースだったけどね。僕らはアグレッシブなタイヤ交換の戦略で、ジョージにプレッシャーをかけようと考えた。その一方で、背後のアントネッリとピアストリへの警戒を要したという意味では、ディフェンシブな戦いだった」
ジル・ビルヌーブ・サーキットでのレースのスタートを前にして、レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは楽観的な見方を示していた。「金曜のロングランのペースはとても良かった。そして、メルセデスは温度が高めのコンディションを苦手とすることが多い」
しかし、日曜はこの週末では最も気温が高かったにもかかわらず、メルセデスがそうしたコンディションに苦しむことはなかった。ラッセルはグランプリ4勝目をあげ、キミ・アントネッリも3位に入って、フェルスタッペンとランス・ストロールに次ぐ史上3番目の若さでポディウムに上がったのだ。レースを2位で終えたマックスは言う。「最初の2セットのタイヤでは少し苦戦を強いられた。ようやく良くなったのは、レースの終盤を迎えて燃料が減り、クルマが軽くなってからだ。それでもジョージに追いつけるほどの速さはなかった」
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