角田裕毅に10グリッド降格ペナルティ。FP3で赤旗掲示中に他車を追い越し/F1カナダGP
2025年F1第10戦カナダGPにおいて、オラクル・レッドブル・レーシングの角田裕毅に決勝レースでの10グリッド降格ペナルティが科された。
カナダGPのフリー走行3回目、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がターン14の出口でバリアに接触してしまい、右のリヤタイヤがパンクし、サスペンションにもダメージを負った。この後赤旗が掲示されたが、そのとき角田はターン6を走行中だった。
角田はスピードを落とし、その後ターン12を過ぎたところでピアストリに接近。角田はピアストリが明らかなダメージを負ってコースの左側をゆっくり走行していたと述べ、ピアストリのマシンのデブリによって走行を妨げられることを懸念し、ピアストリを追い抜くことを決めたという。テレメトリーによると、この時ピアストリは時速86kmで、角田は時速171kmだったということだ。
スチュワードはピアストリのマシンにダメージがあったことを認めたものの、角田が安全な距離を保って走行することを妨げるほどのスピードではなかったと判断。角田がピアストリを追い抜く正当な理由はないということだ。
角田の行為は国際競技規則の付則Hの第2章2.5.4.1のb)に違反しているとして、スチュワードは決勝レースでの10グリッド降格ペナルティを科すことを決め、またペナルティポイントを2ポイント追加した。この12カ月における角田のペナルティポイントは、累積2ポイントとなっている。