17歳のレッドブル育成リンドブラッド、特例によりF1スーパーライセンスを取得。グランプリ出走が可能に
FIAは、世界モータースポーツ評議会の会合を経て、17歳のレッドブル育成ドライバーであるアービッド・リンドブラッドに対して、特例としてF1スーパーライセンスを付与することを決めた。
F1に参戦する資格として必要なFIAスーパーライセンス、あるいは金曜フリープラクティス用ライセンスを申請するには、通常、18歳以上であることが求められているが、規定には昨年、例外が設けられ、「近年一貫してシングルシーター・フォーミュラカーの競技において卓越した能力と成熟性を示している」と判断された場合、FIA単独の裁量により、17歳のドライバーに対してスーパーライセンスを付与することができることとなった。
リンドブラッドは、今年FIA F2に初めて参戦し、現在、ポイントリーダーからわずか8ポイント差のランキング3位につけている。また、フォーミュラ・リージョナル・オセアニア選手権のタイトルを獲得、スーパーライセンス取得資格であるスーパーライセンス・ポイント40ポイントの基準を満たし、レッドブルのプライベートテストによりF1走行も経験済みだ。
こうした状況から、レッドブルはリンドブラッドのスーパーライセンス申請を行った。FIAは6月10日にマカオで実施した世界モータースポーツ評議会の会合で審議した結果、レッドブルの申請を受理することを決めた。
FIAの声明には次のように記されている。
「FIAは、アービッド・リンドブラッドに対し、18歳の誕生日以前にスーパーライセンスを付与するよう求める申請を受理した。この申請を支持するために提示された情報を検討した結果、世界モータースポーツ評議会は、当該ドライバーが近年、一貫してフォーミュラカーによるシングルシーター競技において卓越した能力と成熟性を示していると判断し、当該申請を承認した」
リンドブラッドは今年の8月8日に18歳になるが、今回スーパーライセンスを取得したことで、それ以前にFP1に出場、あるいはグランプリに出走することが可能になった。
レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、前戦スペインGPでジョージ・ラッセル(メルセデス)と接触した際のペナルティにより、ペナルティポイント累積11ポイントに達し、あと1ポイントで自動的に1戦の出場停止処分を受ける。
12カ月で消滅するペナルティポイントの状況から、フェルスタッペンは特に今月末までは注意が必要であり、万が一、彼が出場停止となった場合、レッドブルは代役を探さなければならない。その際には、角田裕毅のチームメイトとして、レーシングブルズのアイザック・ハジャーかリアム・ローソンが起用され、レーシングブルズの空席の候補は、リザーブドライバーの岩佐歩夢とリンドブラッドということになるだろう。