ウイリアムズ、チームプレーでハジャーに対抗、8位&9位で選手権5位に「DRS戦略は簡単ではなかった」とサインツ
2025年F1サウジアラビアGP決勝で、ウイリアムズのカルロス・サインツは8位、アレクサンダー・アルボンは9位を獲得、チームにシーズン2度目のダブル入賞をもたらした。
6番グリッドという好位置を予選で獲得したサインツだが、ファーストスティントのなかでより速いマシンにかわされ、8番手に。一方、11番グリッドスタートのアルボンは、1周目に角田裕毅(レッドブル)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)がクラッシュしたことで9番手に上がり、ウイリアムズ2台は並んで走ることになった。
レース後半も、サインツ8番手、アルボン9番手を維持。しかし、他とは異なりハードタイヤからミディアムという戦略を選んだアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)が背後から、より新しいタイヤで追い上げてきて、アルボンの後ろ1秒以内に迫った。終盤10周以上、アルボンは苦しい状況に置かれたが、前を行くサインツがアルボンの1秒以内を走ることでDRSを使える状態を維持させるというチームプレーで、ウイリアムズのふたりは8位と9位を守り切った。
ウイリアムズは、終盤の戦略について、「すぐさま無線でチームプレーについての話し合いが始まり、カルロスはアレックスを自らのDRS圏内に迎え入れ、レーシングブルズに対して防御することになった」と説明した。
ジェームズ・ボウルズ代表は、「チームによる本当に素晴らしい仕事だった。これは正当な、苦労して勝ち取ったポイントフィニッシュである」と述べた。
「我々のチームには世界トップクラスのドライバーがふたりいる。今日は個人ではなくチームの力により成功を収めた。そしてこれ以上誇りに思えることはない」
今回6ポイントを獲得したウイリアムズは、コンストラクターズ選手権5位のポジションをハースから取り戻すことに成功した。
■カルロス・サインツ(アトラシアン・ウイリアムズ・レーシング)
決勝=8位(50周/50周)
6番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
「堅実な一日だった。レースを通して強さを見せることができたと思う。最初のミディアムタイヤでも好調だったし、その後のハードタイヤでも、オーバーテイクをしながら順位を上げて、チェッカーフラッグまで持っていくことができた」
「レース終盤、ハジャーがアレックスにとって脅威になるとチームが判断し、残り12周か13周のところで、アレックスにDRSを与えてほしいと言われた。このサーキットではDRSゾーンが3つあるため、ほんの小さなミスが大きな代償につながるので、簡単なことではなかった」
「それでも、僕たちは完璧にやり遂げ、チームにとって重要なダブルポイントフィニッシュを達成することができた。良い週末をまとめられたことにとても満足している。マイアミが待ちきれないよ!」
■アレクサンダー・アルボン(アトラシアン・ウイリアムズ・レーシング)
決勝=9位(50周/50周)
11番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
「今日は素晴らしいチームプレーができて、最大限の結果を出して、たくさんのポイントを持ち帰ることができた」
「ハジャーが追いついてきたが、僕たちはDRSトレインを維持し、彼がアドバンテージを得られないようにして、うまくポジションを守った。これはレース前から準備していたシナリオであり、うまく協力してそれを実現できた」
「今日は本当に強力に巻き返すことができた。チームとしての進歩を誇りに思う」