【初日レポート】
6番手の角田が終盤にクラッシュ。初日はマクラーレンがトップもロングランは未知数か/F1サウジアラビアGP FP2
2025年F1第5戦サウジアラビアGPのフリー走行2回目が行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)がトップタイムをマークした。2番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となっている。角田裕毅(レッドブル)は6番手だった。
気温29度、路面温度38度というコンディションで、現地時間20時にセッションがスタート。現地は日没を過ぎているものの、昨年よりグランプリの開催時期が1カ月遅くなっていることもあり、この時間帯でもかなり暑いコンディションだ。なおガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)は、サバイバルセルを交換するため、このFP2には参加しないと発表された。
ボルトレート以外の19台がコースに出て行き、タイヤはアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)だけがハードで、そのほかの18台はミディアムだ。ランス・ストロール(アストンマーティン)がターン1でスピンを喫したが、ランオフエリアで止まったため大事には至らなかった。
序盤にトップに立ったのはノリスで、タイムは1分29秒272。チームメイトのピアストリが0.001秒差で2番手に続く。3番手は0.205秒差のシャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。それに続く4番手の1分29秒600をマークしたのがレッドブルのフェルスタッペンで、角田も1分29秒627で5番手。その後角田は1分29秒417を記録してひとつ順位を上げた。
ミディアムタイヤでトップタイムが次々に塗り替えられていくなか、開始20分を前にリアム・ローソン(レーシングブルズ)がいち早くソフトタイヤを投入し、1分29秒522で5番手に浮上。その後ジョージ・ラッセル(メルセデス)が1分28秒973、カルロス・サインツ(ウイリアムズ)が1分28秒942とタイムを更新し、フェルスタッペンも全セクターで最速タイムを記録して1分28秒547でトップに立った。
マクラーレン勢は、セクター2と3で全体ベストタイムを記録したピアストリが1分28秒430でフェルスタッペンを上回った。少し遅れて計測を行ったノリスは、そのピアストリを0.09秒上回る1分28秒340を記録。やはり2台とも予選想定のランでも好調だ。
ソフトでの走行を終えたところで一度各車ピットに戻る。セッション残り20分を切ったあたりからは、多くのマシンがユーズドタイヤでロングランに取り組んだ。今年のサウジアラビアGPに持ち込まれた3種類のタイヤ(ハードがC3、ミディアムがC4、ソフトがC5)は、昨年使用された3種類よりも一段階柔らかい組み合わせとなっており、レースと同じ時間帯に行われるこのFP2でのタイヤのデータを収集することが非常に重要だ。タイヤは多くがミディアムで、数台がソフト、セッション序盤にハードを履いたアルボンのみそのままハードを履いている。ミディアムの上位勢のなかでは前戦勝者のピアストリが好ペースで、1分33秒〜34秒台で走行していた。
しかし残り時間9分を切ったところで、角田が最終コーナーでイン側のウォールに左のフロントタイヤを当ててしまい、そのままアウト側のウォールにクラッシュを喫した。角田は「大丈夫」と無線で報告した後、自力でマシンを降りている。コース上にはクラッシュの衝撃で外れたマシンのパーツも落ちており、セッションは赤旗中断となった。
FP2は残り時間1分のところから再開されたが、最後はスタート練習を行って各車セッションを終える形に。トップはノリス、2番手はピアストリというマクラーレンのワン・ツーで、フェルスタッペンが3番手につけた。赤旗が出たことでロングランを十分にこなすことができなかったチームもあるはずなので、明日の予選前のFP3も大事なセッションになるだろう。FP3は、日本時間4月19日(土)の22時半より行われる。