金曜に“刈り直し&散水”も、土曜FP3で再び芝生火災に見舞われたF1日本GP鈴鹿。気になる原因と今後の対応
鈴鹿サーキットで4月4日に開幕した2025F1日本GPだが、予選前の3回のフリープラクティスを終えて、合計6度も赤旗中断となる波乱の事態となっている。この中断の半分以上を占めているのが、コースサイドの芝生の火災だ。金曜日のFP2の残り15分を切ったところでターン7(NIPPOコーナー)とターン8(デグナー1つ目)のアウト側の芝生が燃えて消火対応。その後セッションが再開されるもチェッカー目前にスプーンカーブひとつ目手前のアウト側が広範囲で燃えて赤旗となり、そのままセッションが終了となった。
さらにFP3のセッション序盤に200Rにある2輪専用シケイン付近(通称マッチャンコーナー)の芝生が火災に見舞われたほか、セッション残り6分のところで130R手前の外側の芝生にも火が出てセッション中断となった。
その他、FP2でのジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)のクラッシュとフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)のコースオフに伴う中断の含めると、中断した合計時間はフリープラクティス全体(180分)の3分の1近い53分、FP2とFP3での火災での中断は約22分間(編集部調べ)となってしまった。
鈴鹿サーキットの広報に確認すると、すでに昨日、2度発生した芝生火災を受けて、夜のうちに芝生の刈り直したとのこと。毎年、日本GPの前には芝生を刈って長さを整えているが、FP2での出来事を踏まえてさらに短くしたという。
加えて、芝生が燃えにくくなるように散水も実施され。FP3で火が上がった2カ所も前日に水を撒いていたという。
なぜ火災が相次いでいるのかについては「現時点では分からない」とのことだが、さまざまな状況を総合すると、マシンのフロアから出る火花が引き金のひとつになっている可能性は高そうだ。
マシンから発生する火花は、セッション中に火災が起きた4箇所付近で国際映像でも映し出されていた。今年は東コースの路面が改修されてスムーズになったことで、各陣営とも車高を下げ気味にしているようで、昨年よりも1秒以上タイムアップしているだけなく、それに伴ってフロアと路面が擦ることによる火花がいつもより多く見られている。
FIAと鈴鹿サーキットは火災の原因については今のところ言及していないが、マシンフロアからの火花が風にのって芝生に落ちたことで発火につながっているのではないかと考えられる。
実際にFP2は西風でFP3は逆に東風になっており、いずれもコースの風下側で火災が発生している。風速も2m〜4mもそれなりに強いため、火花が芝生まで飛んだ可能性は高そうだ。
さらに湿度が低く乾燥しているということも大きく関係している。昨日のFP2で火災が発生した時の湿度は42%。今日のFP3も1度目の中断が38パーセント、2度目が36パーセントと乾燥傾向にあり、今日は気象庁から三重県全域に乾燥注意報が出ている。
ここ最近、日本国内で頻繁に山火事が多く発生しているが、全体的に乾燥した日が続いている。鈴鹿も水曜日に雨が降り、先述の通り金曜夜に散水対応が行われたが、今日は日差しが強いこともありすぐに乾いてしまった可能性が高い。
ただ、気になるのは午後からの公式予選と明日の決勝レース。同じように火災が頻発すれば赤旗でセッションが止まる可能性もある。
これを受けてFIAは、スカイスポーツとBBCに対して「予選前に可能な限り水を撒いて対応する」と声明を発表。FP1のあとはフェラーリ・チャレンジ・ジャパンのレース1決勝があるなど時間的に制限はあるがレース終了後から、マーシャルたちがパイロンに水を汲んで芝生に水をやる姿がみられた。
また今日の夜から雨予報になっていることもあってか、公式予選前の14時20分現在で湿度は51パーセントまで回復している。