F1に11番目のチームが誕生へ。GM/キャデラックの2026年参戦において基本合意が成立。将来はPUも製造、フルワークスに
F1とゼネラルモーターズ(GM)は、11月25日、GMが2026年にF1の11番目のチームとして参入することで基本合意に達したことを発表した。GMはキャデラックF1チームとして活動を行い、今後10年以内に自社のマシンとパワーユニット(PU)を製造するフルワークスチームとして参戦することを目標に掲げている。
F1は、「2026年にGM/キャデラックをF1のグリッドに11番目のチームとして迎え入れることを支援することで、GMと基本的な合意に達したことを発表する」と述べた。
「F1は2024年1月に行われた商業的評価および決定の後、GMおよびそのパートナーであるTWGグローバルとエントリーの実現可能性に関する対話を続けてきた」
「今年、彼らは運営上の重要なマイルストーンを達成し、11番目のチームをGM/キャデラックブランドで展開すること、さらにGMは将来、エンジンサプライヤーとして参入することへのコミットメントを明確にした。そのためF1は、喜んでこの申請プロセスを進める」
GMは、声明において、「世界で最も権威のあるモータースポーツへの画期的な進出として、ゼネラルモーターズ(GM)とTWGグローバルは、2026年にキャデラックチームをF1シリーズに参入させることでF1と基本合意に達した」と述べている。
「GMはまた、キャデラックF1チームを『フルワークス』チーム、つまり自社でF1マシンとパワーユニットを製造するチームへの道へと導くためのF1パワーユニットを、今後10年以内に発表する予定だ」
2023年1月にキャデラックとマイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・グローバルとの提携によるF1プロジェクトが発表され、2023年10月にFIAが参戦申請を承認。しかしその後、フォーミュラワン・マネジメントがその申請を却下した。
F1から参戦が拒否された後も、アンドレッティとキャデラックはF1プロジェクトを推進し、キャデラックは2028年から独自のエンジンを製造する意向を示していた。
その後、フォーミュラワン・マネジメントがアンドレッティ/キャデラックのF1参戦申請を却下したことは、独占禁止法違反にあたる可能性があるとして、アメリカ司法省が調査を開始。一方、F1との関係が悪化していたとみられるマイケル・アンドレッティがアンドレッティ・グローバルの一線から退いたことで、キャデラックのプロジェクトが承認される可能性が高まっているとの見方が出ていた。
今回のキャデラックF1チームの参戦への基本合意という発表のなかで、キャデラックは、TWGグローバルとの提携を明らかにしている。TWGグローバルは、アンドレッティ・グローバルを所有・運営する企業であり、今回の発表においては、TWGグローバルのモータースポーツ事業CEOダン・タウリスが代表者として名を連ねた。
また、GMは、マイケルの父マリオ・アンドレッティが、チームの取締役会を務めることも明らかにした。