【】F1ラストレースと噂されるリカルドが涙「おとぎ話の結末ではないが、誇りに思う」最速ラップとベストドライバー賞達成
9月23日
2024年F1シンガポールGP決勝で、RBのダニエル・リカルドは16番グリッドから3ストップで走り、18位でフィニッシュした。
大部分のドライバーがミディアムタイヤでスタートするなか、ソフトタイヤを選択。ファーストスティントはグリッドと同じ16番手を走った。10周目にミディアムに交換。最後尾から再開し、12番手まで上がった後、異なる戦略で走るチームメイトの角田裕毅を前に出し、13番手となった。さらにポジションを落とした後、46周目にソフトタイヤに交換。最後尾走行中の58周目、ピットインしてユーズドソフトタイヤに交換、ファステストラップを狙い、60周目に達成した。
それまではレースリーダーのランド・ノリス(マクラーレン)がファステストラップを保持し、追加1ポイントを手にする見通しだったが、リカルドがそれを阻止し、それがノリスとタイトルを争うマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を助けた形になる。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、フェルスタッペンが2位でフィニッシュした後に無線で「君の古い友人のダニエルが最速ラップを記録したよ」と報告、フェルスタッペンは「ありがとう、ダニエル!」と答えた。
一方、RBチーム代表ローレン・メキースは、リカルドがシンガポールGPを最後にシートを失うといううわさに触れて、「このレースはダニエルにとって最後のレースになるかもしれないことを考慮して、我々としては、彼に楽しんでもらい、ファステストラップを狙う機会を提供したかった」とコメントしている。
レッドブル首脳陣が、このレースを最後にリカルドを外し、リザーブドライバーのリアム・ローソンを乗せる可能性が広く伝えられている。
レース後には、F1ファンの投票で決定るすドライバー・オブ・ザ・デーに、今回リカルドが選ばれたことが発表された。
■ダニエル・リカルド(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チーム)
決勝=18位(61周/62周)
16番グリッド/タイヤ:ソフト→ミディアム→ソフト→ソフト
ファステストラップ:1分34秒486(60周目)
厳しいレースだった。昨日の予選で下位に終わったので、戦略で何か試みる必要があると分かっていた。スタートでソフトタイヤを履き、アグレッシブに行き、チャンスを探った。
でもオーバーテイクが難しく、レース中にポジションを上げたドライバーは多くはなかった。結局、十分な速さを発揮することができなかった。裕毅もポイント圏外でフィニッシュした。
終盤、ファステストラップを狙いにいける位置にいたので、達成できてよかったよ。それから、ファンからドライバー・オブ・ザ・デーにも選ばれて、特別な気持ちだ。
(formula1.comに対して語り)終盤、チャンスがある位置を走っていなかったから、ファステストラップを狙おうとした。それがアブダビまでにマックスを助けるかもしれないね。彼が1ポイント差でタイトルを獲得したら、僕はクリスマスプレゼントをもらえるかもしれないよ!
もしかするとこれが、ファステストラップを記録できる最後のチャンスだったかもしれない。
(シンガポールがF1キャリア最後のレースになる可能性について聞かれ)その可能性はある。それは認めざるを得ない。レースごとに状況が変わり、もちろん今週末がもっとうまくいくことを願っていた。でもそうはならなかったので、これが最後かもしれないという覚悟をしなければならない。
平穏な気持ちだ。いつかは、僕たち全員にその時が来る。僕はレッドブルに戻ろうとしたけど、うまくいかなかったから、『さて、僕はここで他に何をして、何を達成しようとしているんだろう?』ということになる。おとぎ話のような結末にはならなかったかもしれないけれど、これまでのことを振り返る必要もある。14年かそこらだけど、誇りに思っている。
(パルクフェルメでしばらくコクピットの中でじっとしていた時のことを聞かれ、涙を浮かべて語り)いろいろな感情が渦巻いていた。これが最後になるかもしれないと自覚しているし、レース後の疲労もあったかもしれない。さまざまな感情や気持ち、疲労が洪水のように押し寄せてきた。コクピットは長年慣れ親しんだ場所だ。その瞬間を味わいたかったんだ。
(autosport web)
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